12.新生活スタート
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「まぁとりあえず、二人と一匹は座ってくれ」
提督にソファに座るように促され、僕と姉ちゃんとミジンコは並んでソファに座った。提督は立ち上がり、3人と一匹分のコーヒーを準備しながら話を始める。
「本来なら比叡の耳に入れるかどうかはシュウに判断させようと思ったんだが……まぁ隠し事はしたくないというのなら、一緒に聞いてもらったほうがいいだろう」
「へ? 姉ちゃんには秘密にしたほうがいいことなの?」
「いや、そういうわけではないんだ」
提督はコーヒーを入れ終わり、僕達の前に持ってきてくれた。相変わらず、提督のコーヒーはとてもよい香りがして美味しい。姉ちゃんはいつかのようにコーヒーを飲んだ途端……
「あっちゃちゃちゃ……」
と舌をやけどしていた。一方ミジンコの方は、その人間にそっくりな手を器用に使ってコーヒーを口まで運び、そのとんがった口で器用に飲んでいた。最近のミジンコは人間のようにコーヒーを楽しむらしい。
「いい加減俺をミジンコというのはやめろッ!!」
「ごめんミジンコ」
「最近のミジンコってコーヒーを飲めるってことに驚いてたんだぜ」
「うをぁぁあああああん?!!!」
ひと通り漫談を済ませたところで、提督が真面目な顔になった。
「さて、報告が一件、そして懸案事項が一件ある」
まずは報告。提督曰く、僕の世界への渡航設備があった島が、予想通り深海棲艦に奪取されていたとのことだ。姉ちゃんとあきつ丸さんが襲われたことから考えれば、すでにあの時点で敵の勢力圏内に入ってしまっていたともいえる。これで鎮守府側は向こうの世界に渡航する術が無くなってしまった。
「このままでは深海棲艦が向こうの世界に渡った場合、我々は手出しが出来なくなる。渡航設備が移転されてしまうと、こちらとしてもお手上げだ。ついては早急に取り返すべく、本日中に艦隊を派遣するつもりだ。懸案事項の話にも繋がるしな」
出撃するメンバーに関しては、姉ちゃんの救援を断念した妙高さんたちが名乗りを上げており、名誉挽回の意味を兼ねて彼女たちに任せると提督は言っていた。
「お前たちは昨日大活躍してくれたわけだし、今日からしばらくはゆっくり休むといい。戦士にも急速は必要だ」
というわけで、晴れて僕達3人プラス昨日の出撃メンバーは、全員今日はお休みということになった。本来であればここは大喜びするシーンなのだが、提督の顔はなんだか深刻で、軽はずみに喜べる雰囲気ではない。
「そして懸案事項だが……要するに今後の話だ」
僕の手を握る姉ちゃんの手が、ほんの少し強張るのが分かった。
「司令……今後の話って……シュウくんのですか?」
「ああ。あと岸田もな。忘れないであげてくれ」
「ひ、ひぇええ……岸田さんごめんなさい」
「
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