二話
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三人の堕天使が俺の周りを取り囲む。残りの一人はその場から動かずにこちらを見ている。多分アイツがこの堕天使共のリーダーなのだろう、感じる力もほかの三人よりも強い。
(でも、俺にとってはザコだけどな)
依頼の内容には堕天使の強さの調査も含まれているから、戦闘を少しでもしなければならない。殺さないように気絶させるのみ。手加減は苦手なんだけどなぁ。
「どっからでもかかって来いよ、ザコ烏」
相手を煽るように挑発する。
「貴様っ!すぐにそんなに減らず口もたたけないようにしてやる!!」
シルクハットをかぶった男の堕天使(確かドーナシーク?とか呼ばれてた奴)が突進してくる。が、遅い。光の力で作った槍を両手に持ち攻撃して来る。ローブにだけ当たるように動く。
「何っ!?」
ローブに当たった光の槍がまたもや消え去る。たったそれだけの事で動きが止まった。その事に呆れながら顔をぶん殴った。ドーナシークは吹っ飛び木に叩き付けられ、そのまま気絶したようで動かなくなる。
「ドーナシーク!?」
驚いている間に最初に俺に槍を投げつけてきたゴスロリの女に接近して、ギリギリ避けれるだろうスピードで殴りかかる。
「くっ!?」
予想通りに避けるミッテルトを気絶しない程度に蹴り飛ばす。レイナーレとか言う堕天使の方へと吹っ飛ぶ。もう一人の女(カラワーナ?だっけ?)も近寄っている。
「ゲホッゴホッ!レイナーレ様、アイツ結構強いっすよ。1人だけじゃ敵わないっす」
「ええ、次は私も加わるわ。三人同時に攻撃すれば奴も対処出来ないはずよ。それよりもあのローブ。こっちの力を無効化してる。あれがある限り私達の光の力による攻撃は全部効果が無いわ。とりあえずあのローブを引きはがすわよ」
「「了解しました(っす)」」
三人が同じように俺を取り囲み、一斉に突っ込んできた。今度は光の槍は出していない。
「ハアッ!」「セヤッ!」「ヤアッ!」
拳と蹴りが迫る。けれども、三人同時に来ても同じことの繰り返しだ。ほかの2人より若干速いレイナーレの蹴りを受け止めて、そのまま拳を突き出してきているミッテルトに投げる。カラワーナには拳を掻い潜って懐に入り腹に強烈な肝臓打ちを叩き込む。そして背中に肘打ちを入れて気絶させる。
そろそろ時間も怪しくなってきたから、残ったミッテルトとレイナーレには自分が出せる最高速で近付き、首に手刀を入れる。これで全ての戦力を制圧した。
「ふぅー。あぁーめんどくさ。手加減ムズイなぁ。やっぱ。さてと、これで調査終了っと。は〜さっさと報告して帰ろっと」
歩きながら携帯を取り出して連絡を入れる
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