24話 ティターンズの新鋭 UC0086.1.5
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「その通り、私の救世主だよ。彼女の存在で私の願いが叶うのだからな」
「願いですか・・・」
「そう。人類は苦難の末、新たなステージに立つことができる。ギレンは自分がいつまでも主役で成り下がろうと思っているが、私はそこまで過大評価してはいない。ただ・・・」
「ただ?」
「ただ、人類の可能性というものを私は知りたいのだ。気が付いているのはごく少数だろうが、この戦争状態の継続はおかしいと思わないか?」
ジェリドはニュース等で7年前より継続している戦争に繋がりとしては問題ではないと思った。しかし、シロッコがそう問いかけてくるには理由があると考えた。
「・・・ある場所へ治安維持で職務遂行をした。しかし、そこは無気力な人たちの街だった。余程の圧政だったのかと思った。普通は民衆が不満で蜂起するはずが、それは生きることの放棄だった。絶望を形として体現したかのようだった」
ジェリドがそうシロッコに話すと、シロッコはジェリドを見て真剣な表情で頷いた。
「そうだ。この世の歯車が抵抗することへの希望を失わせようとしている。嫌な事に対して、すぐ忘失させては詰み将棋のように人の絶望へ導いていく。その希望が全て奪われた時、人は立ち直れない。そんなシステムをある男が作り上げた」
ジェリドはシロッコの言葉の理解に苦しんでいた。人々の希望を奪う?何のために。
シロッコは気にせず話を続けた。
「奴のシステムは絶望を糧とする。その絶望を誘うための仕掛けとして、この厭戦気分ながらの世情を決して飽和させないように上手く支配している。その絶望を収めるサイコフレームを奴は開発をした」
ジェリドには思念・概念というもので世界が回っていると話すシロッコに胡散臭さを覚えていた。
ジェリドはその本音をシロッコにぶつけてみた。
「しかしながら中将。そんなサイコフレームが世界の意識をコントロールしていたなんてお伽話じゃありませんか?」
シロッコはジェリドの質問に当然そんな反応だろうと思いながらも話を続けた。
「私はその箱を奴に紹介され、直視し、触れたことがあった。とても恐ろしいものだと思った。破壊はできなかった。その所有者が世界の黒幕だったからもあったが、個人的な好奇心の方が上回ったのだ。この箱がもたらす脅威は地球圏全体を圧縮するような力をもたらす。ひいては地球を崩壊させる可能性がある」
「それは・・・大変ですな」
ジェリドの反応はそっけない。シロッコはさらに話を続けた。
「人類は近い将来究極の選択に迫られる。地球を棄てても生きるか、心中するかだ。この戦いの全ての原因は地球に帰するものだ。それがなければイーブンになる。私がこのような地位を率先して、犠牲を払いながらも恨まれながらも直感に頼り、築いたには結果が
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