24話 ティターンズの新鋭 UC0086.1.5
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の退屈しのぎの木星行きを断念させた。全ては結果論になるが、フロンタル、メシア、アムロ。世界の特異点と接点を持つことができた」
「世界の特異点ですか・・・」
「歴史の道標として、私は悪役になるのだ。その恨みと生存本能を一丸となって、私を砕き、フロンタルへぶつける。誰かがその準備をしない限りは不可避だろう」
「中将がそれを敢えて被ると」
シロッコはジェリドの問いかけに力強く頷いた。
「・・・私のすべきこと。人の革新、現体制の終幕。俗物共の粛正の後に選別されたものが政を行えばよい。私ではない。それは無責任な発想だろうが、人にそれ程悲観してはいない。人は最終的に最善の道を選択できると確信している。そのためには多くの苦難が必要だ。この7年間もそうだが、まだ痛みが足りない。そしてフロンタルがいる。人類をここで終わらせる訳にはいかない」
シロッコの告白はここで終わった。ジェリドはバウンド・ドックから降りて、シロッコに再び対面した。傍にはメシアが居た。ジェリドは改めて決意を伝えた。
「オレも、このような部隊で・・・。自信持って言えるが、やっている行為は弾圧だ」
「そうだな」
「もはや、正義の味方を気取るつもりもない。オレもバウンド・ドックで感じ取った危機感を胸に、中将の行動に付いて行くことを約束する」
「・・・私は新たな同志を得た。他にも同志がいる。機会があればそれを紹介しよう」
シロッコはジェリドに手を差し伸べた。その手をジェリドは固く握手をした。
その後、ブルタークの下へジェリドが訪れ、先の偵察の報告をした。そしてシロッコと共にダグラス部隊の攻撃をするとブルタークに告げた。
「・・・シロッコ中将のお墨付きなんだろ?」
ブルタークは忌々しくそうジェリドに話した。ジェリドは無言で頷いた。
「なら、出る幕はないな。健闘を祈るだけだ」
ブルタークは再び書類の山に目を通し始めたので、ジェリドは敬礼し退出した。
部屋の外にはカクリコンとエマが居た。
「ジェリド・・・、先までシロッコ中将と一緒だったと聞いたぞ。どういうことだ?」
カクリコンがジェリドに説明を求めた。ジェリドは2人を見て、シロッコの話をそのまま伝えた。
後は彼らに任せるしかないと考えた。
カクリコン、エマ共に物凄く複雑な、訝し気な顔をした。そして、エマが口を開いた。
「・・・無理があるわ。信じろなんて。世界が悪くなっているのは理解できるけど、人類が滅ぶなんて・・・」
カクリコンがエマに同意して続く。
「そうだな。いくらうちの自慢のパイロットだって、それを信じて付いて来い、人類の敵になろう、なんて与太話信じられる訳がない」
ジェリドは2人の反応に当然だと考え
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