第1章:平穏にさよなら
第23話「“破滅”の終わり」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=優輝side=
「シッ!」
「っ、くっ...!」
首元を狙った攻撃を、間一髪上体を逸らす事で躱す。
コイツ、以前にクルーアルが言っていた暗殺型の奴か...!
「(僕らが仲間を殺さない事を承知で倒して油断した所を狙ってきたか...!)」
かやのひめさんの場所へ行こうとして、僕はコイツに襲われた。
...早く、かやのひめさんの場所へ行かなきゃならないのに...!
「はっ!」
「甘い!」
「っ!?ぐっ...!」
剣を振うも、短距離転移で躱され、再度首元を狙われる。
「あの状況から勝つとは思わなかったが...なるほど。確かに厄介だ...。」
「今まで隠れて居場所を掴めなかったお前も厄介だけど...な!」
人質を取るかのような体勢でナイフを突きつけられるが、攻撃が当てられないように腕を掴み、投げの要領で拘束から抜け出す。
「ククッ...!」
「.......。」
投げられた男はそのまま再び転移する。僕は黙ってそれを見送った。
このままだと、また不意打ちを食らうだろう。...だけど、無駄だ。
「っ、なにっ...!?」
「...お前さ、暗殺ばかりしてて、一人で戦う事少なかっただろ。」
再度不意打ちをしようとして、バインドに掛かる。
「判断を誤ったな。他の奴と連携して確実に一人ずつ潰して行けばこんな事にはならなかったのに。」
「くそっ...!なんでだ!なぜ、こんなにもあっさりと...!」
「いつもなら、他の仲間が隙を作ってそこで暗殺して終了...だけど、今回は味方なしで単独だ。僕自身、こんなに無警戒にバインドに引っかかるとは思わなかったよ。」
優秀な暗殺係と聞いたから、もっと警戒してたけど、優秀なのは短距離転移ぐらいじゃないか。厄介な奴らとは思ってたけど、ここまで弱いのもいたんだな。
「じゃ、気絶してて。僕は急いでるんだ。」
「がっ....!?」
魔力を押し込むように掌底を放ち、気絶させる。
こいつもクロノに任せておこう。
「(...緋雪を援護するのは、狙ってる奴らに牽制するだけで十分だろ。)」
僕の周りに剣を創造しておき、いつでも放てるようにしておく。
「(交戦地帯はここから約300m。数は...五人か。)」
大体僕と同じ状態だな。なら、突っ切る形で援護するか。
「『緋雪!僕は嫌な予感がするからかやのひめさんの所へ行く!ついでに援護をするからその隙に一気にやっちまえ!緋雪ならできる!』」
『お兄ちゃん!?あの状況から切り抜けたんだ...。...うん、わかった!任せて!』
空中に魔力を固
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ