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大海原でつかまえて
11.帰還
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れたお祝いに球磨が頭をなでなでしてやるクマッ!!」
「いだだだだ!! いだだだだだだ!!」

 球磨が強引に僕の首を引っ張り、頭を乱暴に撫でてくる。確かに心地いいけれど、姉ちゃんの何倍も乱暴でガサツな撫で方だ。よく見たら、同じように姉ちゃんの頭も撫でている。僕と姉ちゃんの髪型は球磨のせいでぐちゃぐちゃだ。

「分かった! 分かったから首引っ張らないでッ! いだだだだだ!!」
「恥ずかしがらなくていいクマっ!」

 僕の制止も聞かず、100万ドルの笑顔で球磨は僕と姉ちゃんの頭をわしゃわしゃし続ける。キソーさんがてれたびーずに近づいてきた。よかった。キソーさんなら助けてくれるはず……

「キソーさん助けてッ! いだい! いだい!!」
「ほ、ホントいたいです!!」
「いいじゃないか。そいつが球磨姉なりの祝福の仕方なんだよ。ニヤニヤ」
「「ひぇぇえええ?!!」」

 キソーさんがてれたびーずの船体のへりに肘をつきながらそういう。いや違う。そのニヤニヤは僕は見覚えがある。その顔は人の不幸をあざ笑うときの顔だッ!

 ゴーヤが僕の足と自身の足をごそごそ絡ませている。一体何を企んでいるッ?!

「ゴーヤが長い時間潜水したからシュウが気絶したと思って凹んでたんだから……これぐらいやり返す権利はあるでちッ!!」

 そう言いながら、ゴーヤは僕の足に足四の字固めをかけた。いたい! イタすぎる!!

「痛い! ゴーヤいたいぃぃぃいいい?!!!」

 球磨が僕と姉ちゃんから離れ、金剛さんは姉ちゃんに抱きついていた。姉ちゃんは相変わらず僕に膝枕をしてくれているが、顔はマッカッカだ。ゴーヤは僕の悲鳴をきいた途端、ニヤリとしながら床をバッシンバッシン叩き始めた。その間違ったストロングスタイルは何処で身につけたぁあアッ?!!

 もう加賀さんに助けを求めるしかないッ……加賀さん……助けてください……

「みんなそれだけあなたと比叡さんが、何事もなく無事ケッコン出来たのが嬉しいんですよ。受け入れてあげなさい」

 あなたまでそんなことを言うんですか加賀さんッ……こうなったら岸田だ……僕はこっちに背を向けて、てれたびーずの操舵に集中している岸田に助けを求めた。

「岸田……助けてくれッ……」
「うるせーッ! このリア充野郎がッ!! マリッジ・ピンクで幸せ一杯なくせに、それぐらい我慢しろぉおおおオオオオン!!! 15歳でケッコンなんぞ法律違反だちくしょおめぇえッ?!!!」

 姉ちゃんの顔が再び真っ赤になった。岸田のセリフを聞くやいなや、姉ちゃんは僕に膝枕をしたまま恥ずかしそうにもじもじと身体をよじらせる。

「シュウくん。みんな祝福してくれてるんだって〜……もじもじ」

 気付いてくれ姉ちゃん。ごまかされている。僕
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