11.帰還
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。世界への反抗は大成功したみたいだ。
「ありがとうシュウくん。そんな状態で私に指輪をくれて、本当にありがとう」
「んーん。姉ちゃんを助けられてよかった。そして、こうやって会えて、話が出来てよかった。
「うん」
唐突に、時間のスピードがゆっくりになったのを感じた。そして何かの影に入ったかのように、僕と姉ちゃんの周囲が暗くなったのを感じた。僕は姉ちゃんに膝枕をされてる状態で姉ちゃんを見上げる体勢になっていたが、ちょうど姉ちゃんの頭上に、誰かがいるのがわかった。姉ちゃんもそれに気が付き、時間の流れがスローな中、ゆっくりと振り向いて背後を確かめた。
「お姉様?!」
「ひえーい!! シュウくーん!!」
いや、金剛さんだけではない。
「気がついたクマぁぁああ!!」
「シュウが起きたでちぃぃぃいイイ!!」
金剛さんと球磨とゴーヤが、ちょうど姉ちゃんの背後から、僕達二人に覆いかぶさるように乗っかってきた。
「ひ、ひぇぇええええ?!!!」
「うぉぉおおおお?!!」
「シュウくん! よく頑張ったデース! お姉ちゃんとして鼻が高いデスネ!!」
3人が艤装を装着したまま僕と姉ちゃんに勢い良く乗っかってきたおかげで、てれたびーずは大きく傾き転覆しかけた。僕は一番下にいるため3人全員の体重が僕にかかり、尋常ではない痛みと重さで身動きがとれない。
「バッ……シュ、シュウくんのお姉ちゃんは私ですお姉様!」
「デュフフフフ……イヤーホールをディグってよく聞くネひえーい。比叡とシュウくんはケッコンしたんだから、ワタシは名実ともにシュウくんのお姉さんなのデス!!」
「う……ひ、ひぇぇぇ……」
途端に姉ちゃんの顔が真っ赤になる。姉ちゃんやめてくれ。そんな顔されるとこっちまで恥ずかしくなってくる……
「何を恥ずかしがってるデス二人共ー! 特にシュウくん!」
「ほい?」
「比叡にあんなこと言っといて今更恥ずかしがってもダメデース!!」
金剛さんが僕をビシッと指差し、どこかの名探偵のようにこう突っ込んできた。あんなこと? あの逆切れプロポーズのこと?
「う……シュウくん…あのー……」
「ん? んん??」
「oh……シュウくん覚えてないデスカ? あの海域を離脱して比叡が救命措置してたときに……」
「やめてくださいお姉様! シュウくんきっと記憶が混乱してるんです!!」
金剛さんがものすごく残念そうな顔をし、姉ちゃんは顔を真っ赤にしてわちゃわちゃおたおたしている。僕が何か恥ずかしい寝言でも言ったのか?
不意に頭を引っ張られる感触があった。身動きが取れなくて逃げられない僕の頭をとんでもないパワーで、これでもかと引っ張ってくるこの影は球磨だ。
「二人ともッ!! ちゃんと家族にな
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