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SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
prologue:Unexpected weapon(予想外なる武器)―――episode2
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その所為で彼等は今、建物から建物へ飛び移っていると、セツナは通信機越しでも察した。
怒鳴り声で言葉をぶつけ、ちょっと震えている間の抜けた声が聞こえ、言い合いならぬ言い合いを繰り広げてはいるが、建物が無くなれば一発でアウトになってしまう為、余裕はそうそうないだろう。
救出すべく、セツナは最も重要な質問をした。
「それで、御二人は今何処に居るんですか―――」
“ガッション! ガッション! ガッション!”
『「あっはぁ! ピンチー」』
『「おぉ助けええぇぇぇ!?」』
……唐突に近くから響く、二種類のサウンド。
「…………居た」
「居たなぁ」
―――リュウ等からの返しを待つ間もなく、ちょっと遠くをその“答え”が通り抜けて行った。
数秒茫然としてしまうが、激しく頭を振ってセツナは我に返る。
「ニヒトさん! 分かっているでしょうけど、二人がピンチの様です……すぐに行きますよ!」
頷いて当然なセツナの言葉に、しかしニヒトの反応は何故だか薄い。
心なしか嫌がってもいる。
「……なぁ……?」
「何ですか」
「……俺のバイク、使う気ッスかい?」
「だって貴方以外、バイク持ってませんし」
あんぐり口を開けながら何がダメなのか、ニヒトが貸すのは嫌だと弁を捲し立てし始めた。
「アレ、56万3千ルピアしたんだってーの……フラグ立ったこんな非常事態に使いたくないってーか、なんというか……」
「取りあえずどちらが運転するかを決めましょう」
「あのさ…………はぁ〜……で、俺が運転して良い?」
「遠距離武器が使えるのならば、運転はニヒトさんより私が適任ですね。早く行きましょう」
「話をさぁ、聞いてくれッスよぉ……」
言いながらニヒトのバイクまで二人は向かう。……正確には、ニヒトはドナドナもかくやと引き摺られている。
それでも何が重要か分かっているのか、それとも既に諦めたか強引に乗せられた。
コレまた近未来的な装いの、濃い灰色をしたバイクは大型で、充分二人でも乗れそうだ。
押しのけながら運転席へセツナもまたがり、またも『謎のメニュー』を開く。
幾つかの窓をクリックしてから、最後にゴーグルを指でタップして頭へ持っていく。
するとどうだろう……何もなかった額付近へ、オレンジ色のゴーグルが何時の間にやら装着され、目の辺りまでセツナはそれを降ろした。
これぞ、Mr.マリ○クもビックリのイリュージョンだ。
「さぁ! ロボットを粉々にしてあげましょう!」
「……バイクが粉々にならねぇと良いなぁ……」
酷く対照的な温度差を見せつけながら、エンジンを震わせバイクが飛び出して行った。
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