暁 〜小説投稿サイト〜
SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
prologue:Unexpected weapon(予想外なる武器)―――episode2
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
型拳銃よりコレでもかと剛弾を叩き付ける。


「! ……やろおっ!!」


 ニヒトが少し場所をずらして銃を構えれば、刃の腹と拳銃のグリップが衝突し明るく派手な火花が散る。

 刃物を持つ構成員の顔に浮かぶ笑みの意味は、銃火器相手ならショートレンジは有利だ、という余裕から来る物であり―――


「ほっ……じゃっ!」


 その余裕も上から落ちて来たもう片方の拳銃による一撃で、脳天を貫かれ脆くも無に帰した。


「こい、こいつらぁっ……!」
「くそったれ……!」


 残るはセツナの前に居る二人のみ。
 戦闘開始から五分と経っていないだろうに、これこそ余りに早すぎる展開といえる。


「くそがああっ!!」
「……愚かですね」


 まるで片鎌槍の使うかの如く、セツナは鎌の峰で刺突を繰り出し腹部を殴打する。
 怯みよろめいたその隙を逃さず一旦刃を立てると、より向こう側へと腕を伸ばした。

 時間は置かない。
 右腕を縮め、左腕を後ろにし、柄を支える。

「せえぇいっ!」


 そして体ごと思い切り鎌を引いて―――鎌状武器の本領である引き切る、否『刈り取る』攻撃で断つ。


「はあっ!」


 体の周りをぐるっと回転させ相手の武器を跳ね飛ばし、左上へと高々掲げられた鎌刃が殺気を内包―――刹那に袈裟切り。
 最後の敵も何ら目を引くエピソードを見せず、余裕のままに葬られたのだった。


「うーっし……お疲れさまッス」
「不意打ちは驚きましたが……まぁこの程度ならば、まだまだ続けられましたね」
「だるいから、俺はパスの方向で」
「貴方は冬眠中の熊ですか?」


 気の抜けたやり取りが再開され、ニヒトは半笑いなままにポケットへ手を突っ込んだ。

 途端、ニヒトの顔に驚愕の色が濃く表れる。


「チッ、しまった……!?」
「どうかしたんですか、ニヒトさん……?」
「ちょっと不味いなぁ、これは……!」


 段々と暗い顔つきに変わり、気だるげなモノこそ消えないだけで、十二分に緊張をあおる空気を醸し出している。

 笑顔に戻りかけていたセツナの顔にも、並ならぬ焦りが見てとれる。

 ギリ……! と歯軋り一つ決め、ニヒトが重大な言葉を言い放つ―――!


「煙草切れてるし……そりゃないッスって! こんなとこでよぉ……!」
「……心配した私が馬鹿でした」


 酷く私的な事だった。セツナが頭を抱えたのも仕方ない。
 誰が気にするのかといえば、ニヒトしか気にしない事柄であった。
 先まで咥えていた煙草を口から話してないあたり、実力故の残念さとその要らない執念が窺える。

 もう一刻も早くこの空気から脱したいが為か、セツナはやり取
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ