暁 〜小説投稿サイト〜
SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
prologue:Unexpected weapon(予想外なる武器)―――episode2
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保持された大型の拳銃だった。
銃身やグリップ含めて角形を取っている事もそうだが、一番は銃そのもののの形。
本来なら左右均等に作られている筈の物が、右の物は右側が大きく、左の物は左側が大きく、それぞれ比重が傾いている形なのだ。
問題無く撃つ事は出来る様だが……何故そんな奇怪な形を取っているのか、理解が出来ない。
「はい、“ニヒト”さん。恐らくは気が付いてないか、交戦中だと思います」
ニヒトというらしい男性に、目線を向けぬまま返事をするセツナ。
……否、目が細められ、鋭いモノが視線へ宿っている事からするに……煙が顔にかかってウザったいが為、顔を固定しているだけらしい。
そんな事などつゆ知らずとばかりに、ニヒトは有らぬ方向を向いて煙を吐き出した。
セツナは顔をしかめた。
「取りあえず一旦、“リュウ” と “アマリ” を待って……え〜、選択肢を二種類は用意しておく……と」
「それが妥当ですね」
ニヒトが短くなっていたタバコを捨てると、道に落ちてポリゴンの様な破片を散らして消える。
現実ではありえない光景に、常人ならばまず目を疑うであろう。
そして二本目を咥えて、相変わらず方向考えず煙を吹いている。
数秒二人の間に会話が消え…………いっそ、不気味なまでに音が無くなった。
「ッハァ!」
「!」
突然だった。
行き成りニヒトが声を上げたかと思うと―――右の拳銃を抜き放ち、有ろう事か『セツナ』に付き付ける。
重苦しい発火音が轟き、サイズに見合う銃弾がセツナ目掛けて突き進み―――
顔色一つ変えず、彼女は顔を傾けて避けた。
「ぐはあああぁぁ!?」
「ほい、命中ッス」
「……はぁ……全く」
通り過ぎて先ず響くは男の悲鳴。
つまりニヒトの狙いはセツナではなく、背後の敵だったのであろう。
……心臓に悪すぎる対応方法である。
続いてゾロゾロと十数人は似た恰好の男達が集まって、二人を取り囲み武器を構え始めた。
が、セツナは呆れ顔を崩そうとせず、ニヒトは煙草を口から話そうとしない。何処まで行っても余裕という態度を、自分から手放そうとはしない。
「合図ぐらいしてください。危険ですから」
「いーじゃないスか別に。緊急且つ必要ないし……留意しろと告知する事でもないし」
「まあいいです……結果オーライで」
心なしか、刺激されたらしき周りの敵集団に、苛立ちが見える。
連絡を待っていた時とは全く別の、身体を絞め付けられる独特な緊張感が、二人と集団の間に走った。
誰がそうしたか……石が転がり、鳥が羽ばたき、揺れていた動作が止まり硬直し―――
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