勝ってよ!!
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垂らしている。
グラッ
そしてついにレオンは力尽きたのか、顔から地面に落ちていこうとする。
「まだだ!!」
しかしそれをリオンは許さない。レオンの腹部にドラゴンの頭突きが入ると、彼は無理矢理立たされた形になってしまう。
「王者としてこれで終わらさせることはしない!!どこまでも追い詰めてやるぜ!!」
見た目や声はリオンだが口調は完全にグラシアンに戻っている。グラシアンは相手をいたぶるのが楽しくなってきたらしくサンドバックのようにレオンに次々魔法攻撃を当てていく。
「もうやめろよ!!やりすぎだ!!」
「レオンが死んじゃうよ!!」
「うるせぇ!!」
見ていることしかできないシリルとソフィア。2人がすでに気を失いかけているレオンへの攻撃をやめさせようとするがリオンは彼らの方を鬼のような形相で睨む。
「こっちはレクターがかかってんだ!!そのためには手段なんか選んでちゃいけねぇんだよ!!」
そう言うとグラシアンはリオンからミネルバへと変化し、シリルとソフィアがそれぞれ入っている球体に腕を向ける。
「王者は勝たねばならぬ。そのためには手段は問わん!!」
ミネルバはそう言うと2人の球体を爆発させる。ただし、その球体が壊れないようにであるが。
「うわああああ!!」
「きゃああああ!!」
球体の中で倒れ込むシリルとソフィア。グラシアンは2人の口を封じたことで満足したのか、ミネルバからリオンへと姿を戻す。
「余計なことを言うな。俺はお嬢とは違う。きっちりお前ら全員に勝ち切ってやる!!力を示すために!!」
グラシアンはそう言うとレオンの方へと体を向き直る。目の前にいる金髪の少年は立っているのもやっとの状態でその場にただいるといったか感じになっている。
「辛そうだな、レオン」
「・・・」
レオンは血が流れ出ている脇腹を押さえるだけでグラシアンの言葉には答えない。
「お前には悪いが・・・キセキたちとフロッシュのために俺は如何なる手段を使おうとも・・・必ず勝利する!!」
迷いを捨て去り勝利へとひた走るグラシアン。対するレオンはすでに諦めムードを漂わせていた。
(やべぇ・・・もう体の感覚がねぇ・・・)
グラシアンの度重なる攻撃でもはやグロッキー状態のレオン。
(こんなことなら・・・大魔闘演舞なんか出場しなきゃよかったなぁ・・・)
実はレオンは昨年も大魔闘演舞の選手に選ばれていた。しかし、大会直前のイップスにより土壇場での選手交代。今年も完全に心の傷を癒せていなかった彼は大魔闘演舞に出るつもりはなかったが、蛇姫の鱗のマスター、オーバに言われた『チョコバナナ食べ
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