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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第492話】
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叩き付けられる。
轟音と共に舞う砂煙、襲撃者の機体から紫電が迸る――機体内部に深刻なダメージを受けたからだった。
だが、そんな襲撃者に対して降り注いだのは実弾とビームの雨、空中からはセシリアの粒子ビームが関節を撃ち抜き、地表にいるヒルトからはフライヤーユニットに備わったガトリングガンによる面制圧射撃によって完全に動きを止められていた。
アリーナ内部に轟く轟音と銃声、聞く人によっては其処が戦場かと勘違いさせる様な激しさがあった。
「……待たせたわね、ヒルト、セシリア! ――これで――終わりよォォォッ!!」
鈴音の言葉を合図にピタリと止む銃撃の雨、砂塵舞う中心目掛けて、鈴音は最大チャージした衝撃砲を放った。
不可視の弾丸は、舞う砂塵を消し飛ばし、襲撃者の機体に直撃を浴びせた。
天を仰ぐ様に掲げるその腕、その先に居たヒルトは――。
「……終わりだよ、無駄な足掻きはせずに休みな……」
誰に対して言ったのかわからない独り言、その言葉が起因になったのかわからないが、襲撃者の機体は機能を停止した。
「……ふぅ、何とか倒せたわね」
鈴音がそう言葉を口にし、地表へと降り立つ――それと同時に纏っていた甲龍の装甲は光の粒子となって弾けとんだ。
セシリアも地表へと降りる――ブルー・ティアーズもエネルギーの限界が来たらしく、装甲が青い光の粒子となって弾ける。
「え、えぇ……。 ……警戒だけはしておきませんと……」
「大丈夫よ。 セシリアとヒルトが足止めして、アタシの最大チャージした衝撃砲をマトモに浴びたんだから、もうエネルギーも無いでしょ」
そう言って不意に近付く鈴音、軽く足で装甲に触れるも動く気配はなかった。
セシリアもそれを見て安堵の溜め息を吐く――一気に疲れが出たのか、その場に座り込んでしまった。
「セシリア、疲れたか?」
空中から声を掛けてきたヒルト、IS装着を解除せずにセシリアに近付くとセシリアは顔を上げた。
「ふふっ、このぐらいの事でわたくしは疲れませんわよ――何て……流石のわたくしも参りましたわ……」
顔を上げたセシリアの表情に疲労の色が見えた、これまで絶対防御によって守られていたという安心感が無く、油断すれば命を失うかもしれないという実戦が精神的にも肉体的にも疲労を高めたのだろうとヒルトは思った。
まだ他のアリーナでは戦いが続いてる――ヒルトがそう感じたその時、機能を停止した筈の襲撃者のライン・アイに光が点る。
「えっ?」
鈴音の顔色が一気に青ざめる、彼女はISを身に纏っていないからだ。
この状態で攻撃を受けようものならただではすまない――
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