暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
架の休日<後編>
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「それではカケルさん!お風呂、とっても気持ちよかったです!」
「あ、ああ。それは良かった。」
それと・・・、とシエスタは今日一番の笑顔を架に向けた。
「私、決めました!」
「え?」
「カケルさんがミス・ヴァリエールをどう思っていようが、私は諦める気はありませんから!」
さっさと走り去っていくシエスタを架は呆然と見送った。
「・・・・・なあデル、一つ聞きたいんだが。」
「今の言葉の意味を教えてくれってのはなしな。」
「・・・・・。」
黙りこくったまま固まってしまった架に、デルは剣とは思えないほどのそれはそれは深いため息をついたそうな。
「それでどうだったの、休日は。」
シエスタたちと別れた架はルイズの部屋へと帰ってきた。もういい時間なのでルイズも寝巻き姿となっている。
「ああ、良い一日だった。ありがとうルイズ。」
「そ、そう。良かったわ。」
架が笑顔で答えるとルイズはそっぽを向いた。そのツンとした態度に架はどこか安心感のようなものを覚え、そっとルイズの頭を撫でた。
「ちょっ、カ、カケル?」
「でもやっぱりルイズの傍が落ち着くな。」
「なあ!?なななななななな何言ってるのよ!?」
素直に言っただけなのだが物凄い反応を示された。
因みにルイズがツンとしているのは別に怒っているわけではなく、改めてどう接したらいいか戸惑っているからなのだが。
「(こっちはこんなに悩んでるのにカケルったらカケルったら!)」
何か仕返ししたいと考えると、ルイズは昼間ヴァロナから貰った助言を実行することにした。
「カ、カケル!その、お願いがあるんだけど・・・。」
「うん?」
「一緒に、寝てくれる?」
「・・・はい?」
架、本日2度目の間の抜けた返事。
「これでいいのかルイズ。」
「う、うん。」
いかに貴族の豪華なものでも元々一人用のベッドでは二人は狭く、二人はほとんど密着した状態だった。すぐ近くに架の顔がある。それだけで全身が火照ってしまいそうだ。言い出したルイズは自分のベッドなのにも拘わらずカチンコチンに固まっている。それに対し、
「な、なんであんたはそんなに平気そうなのよ!」
「何でって、昔茜と一緒に寝ていたからな。」
架の方はルイズのお願いに戸惑いこそしたもののいざ寝ることになったらほとんど躊躇いなかった。
「(もう!ヴァロナのやつ!今度会ったら承知しないんだからね!)」
ルイズは半ば八つ当たり気味に発案者を呪った。こんなに恥ずかしいことなんて聞いてないじゃない!
"いや聞いた時点で気づけよな"
彼ならきっと
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