暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
架の休日<後編>
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答えたかったが、これだけの人数の分を作るとなるとそこそこ時間がかかる。かといってあまり待たせるわけにもいかない。
「すまないが、頼めるか?」
「は、はい!勿論です!」
架の言葉にシエスタは嬉しそうに笑顔になった。それを見たマルトーがニヤニヤとしだした。
「おうおう共同作業か!熱いねえお二人さん!」
「マ、マルトーさん!からかわないで下さいって言ってるじゃないですか!後皆もヒューヒュー言わないで!」
「(とはいえ材料は見たこともないやつもあるし、調味料も一度味見してからの方がいいな。肉は・・・あるか。)」
からかいの言葉は、何を作るか考え込んでいる架には届いていなかった。
その後、『お互いの手が触れ合ってばっと飛び抜く』などお決まりのニヤニヤシーンがあったりといろいろあったが、どうにか料理は完成した。
幸いにも調味料は架の世界の物に近かったため調理の方に問題はなかった。結局出来上がったのは架の得意料理の一つでもあり茜も大好きだった肉じゃが。材料が少し異なるがかなり近いものが作れた。マルトー達も大喜びで食べてくれた。
ふと後片付けをしていた架は厨房の外に大きな釜が置いてあるのを見つけた。
「マルトー、あれは・・・?」
「ん?ああ。少し古くなっちまったんでな。捨てようと思ってたとこだ。」
その時、架の中で何かひらめいた。
「もし良かったら譲ってくれないか?」
「は?まあどの道捨てるんだから構わねえが何に使うんだ?」
「まあちょっとな。」
少し楽しそうに架は答えるのであった。
「ああ〜〜〜、やっぱりこれはいいな。」
「何でえ相棒、それがお前さんトコの風呂なのかよ。」
「まあだいぶ昔の作りだがな。」
日が翳り、周囲が暗くなってきた頃、架は先ほど貰った大釜で風呂に入っていた。勿論湯舟として使いやすいように改良してある。所謂五右衛門風呂のようなものである。
双月を眺めながら入る風呂はまた格別であった。
と、そこへ
「カケルさん?」
「その声は・・・シエスタか?」
暗闇の中から現れたのはシエスタだった。どうやらまだ仕事が残っているらしい。
「これがカケルさんの国の風呂なのですか?」
「まあそんなところだ。」
「へえ〜〜」
と興味深そうにシエスタは覗き込む。
この時架は失念していた。普段彼は平民用の質素な風呂に一人の時に使っている。故に誰かに裸を見せるのはこれが初めてだったのだ。故に自分の体の状態に忘れていた。
「っ!?カ、カケルさん!?」
「あ・・・」
架の体には無数の傷跡が付いていた。一番多いのが裂傷、そのほかいは火傷や銃弾の痕、何かに殴られたようなものまであ
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