暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
架の休日<後編>
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を明るくすると、
「それではさっそく行きましょう!すぐ行きましょう!」
「っておいおい、引っ張るなって!」
はて、前にも似たようなやり取りをしたような、と考えながら架はシエスタに手を引かれていった。
「(やれやれ、聞くタイミングを逃しちまったな。)」
と、途中から完全に空気と化したデルフリンガーはひとりごちた。
せっかく二人きりになっていたのだから聞いてみたかったことがあったのだが。
「(まあ急ぎの用ってわけでもねえし、これからゆっくりと聞いていきゃあいいか。)」
と、呑気に考えていたが今の彼には他に言うべきことがあった。
「――っておおおい相棒!俺を置いて行かないでくれえええい!!」
哀れ自ら動くことが出来ない彼は、孤独になると架以上にやることがないのであった。
「いよう久しぶりだなぁ『我らの剣』!しばらく見ねぇで寂しかったぜぇ!!」
「あ、ああ、どうもな・・・。」
今にも襲い掛かってきそうな料理長、マルトーに若干引きながらも架は挨拶を返す。慣れたつもりだったが、久しぶりに会うと、やはりこの男の圧には思わずたじろいてしまう。
「へっへっへ、まあ一番寂しがっていたのは俺じゃあないんだがな。」
「ふえっ!?も、もうマルトーさん!」
マルトーがニヤリと視線を向けると、シエスタは慌てたように否定した。が、その顔は真っ赤になっており、彼女の心中は容易に察することが出来る。
「そうなのかシエスタ?」
「え!?え、え〜と、その・・・はい。」
まあ、約一名は全く察せていないようだが。
「う〜む、ヴァロナの兄ちゃんから聞いてはたんだが、こりゃあそうとうな重症だぜ・・・。」
「何か言ったかマルトー?」
「いんや。ただシエスタも大変だな、と思っただけよ。」
その言葉にシエスタはまた赤くなり、架はただ首を傾げるのであった。
マルトーに遅めの昼食をご馳走になると、架はふと思いついた。
「なあマルトー、俺も何か作ってもいいか?」
「我らの剣が料理?そりゃあ食材は余っているが・・・」
まさかそんなことを言い出されるとは思ってなかったようでマルトーはキョトンとしている。
「前の生活ではよく作っていてな。日頃のお礼を兼ねて、な。」
「ふ〜む、異国の料理か。そいつは楽しみだな、おいお前ら!我らの剣が料理を振る舞って下さるぞ!」
マルトーの声に厨房にいた人たちから「おお〜〜!」と歓声が上がる。
「何ていうか、軽い気持ちで言ったんだが、責任重大だな・・・。」
「あ、あのカケルさん、何かお手伝いしましょうか?」
シエスタがおずおずと言ってきた。大丈夫、と架は
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