暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
架の休日<後編>
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「っ!?」
「ん?どうしたよ相棒。」
「い、いや今何か悪寒が・・・」
突然背筋が寒くなった架はブルッと身を縮めた。辺りを見回しながら「身体が冷えたか?」とぼやく。
休暇を貰った架は今日一日どう過ごしたものか考えたのだが、元々趣味と呼べるものが家事全般である彼はそれを取り上げられたとなるとやることが大してなかった。午前中は図書館に行ったのだがこの世界の文字が読めないことを思い出し断念。結局部屋でのんびり過ごした。しかし昼過ぎになるといよいよやることがなくなり、こうして剣の鍛錬を始めたのであった。
「しっかし、相棒もシケてんなあ。せっかく好きなことがやれるってのに鍛錬だなんてよ。」
「ほっとけ。」
「そういやぁ相棒、この間から気になっていたんだがよ。」
「どうした?」
「いやな、気のせいかもしれねえけど、まあ、気にはなったんでな・・・」
珍しく歯切れが悪い。何でもいいから言ってみと架が言うと、そうかいとデルフリンガーはようやく言う決心がついたようだ。
「もしかしてよぉ、お前のま――」
「お疲れ様です、カケルさん!」
突然背後から声をかけられ一人と一剣はビクッとしてしまう。
振り向くと、そこにはタオルを持ったメイドが立っていた。
「何だ、シエスタか。」
「はい!お久しぶりです、カケルさん!タオルはいかがですか?」
ニコニコとしながら差し出すタオルを架はありがたく受け取った。
久しぶり、と言われてみれば、確かに彼女と知り合ったのはまだ架がこの世界に召喚されたばかりの頃であり、食事の時偶に顔を合わせるだけであった。さらに最近まではアンリエッタからの任務で外出していたため尚更であった。
と、汗を拭いているとシエスタが尋ねてきた。
「それにしても珍しいですね。」
「ん?何がだ?」
「いえ、カケルさんはいつもミス・ヴァリエールと一緒にいるので、こうして一人で何かしているのが違和感といいますか・・・。」
別に四六時中一緒にいるわけではないが、第三者の目にはそう映るのであろう。今日はルイズに休日を言い渡された旨を伝えると、シエスタは「へえ〜。」と呟いた後何やらブツブツと考えだした。架が怪訝な表情をしていると、どこか緊張した様子で顔を上げた。
「そ、そういえばカケルさん、この後のご予定は!?」
「予定?まあ特に何もないが・・・」
元々、今日一日が終わるまでまだ大分時間があるが剣の鍛錬も終わったら通常通りに戻してくれとルイズに頼みに行こうとしていたところである。
「で、でしたら厨房の方にいらっしゃいませんか!?ほら、マルトーさんも会いたがってましたし!」
「厨房か・・・別にいいが。」
それもいいかと架は答える。するとシエスタはパアと顔
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