暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
架の休日<前編>
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・・正直分からないのよ。さっきから何だかずっとモヤモヤした気持ちだし。」
「さっき?」
「あのね、授業の合間でのことなんだけど・・・」






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




「ねえねえ見た見た?」
「え〜何〜?」
「それがね・・・」
「え?ホントー!?」

「・・・?」

 午前の授業の合間。たまたま通りかかった時、数人の女子が話し込んでた。年頃の学生なら何ら珍しくもない光景。当然私も最初は気にも留めなかったが、ふとピタリと足を止めた。会話の中に、自分の名前が聞こえてきたから。

「ねえ、何の話?」
「わっ、る、ルイズ!?」

 会話の中に無理やり割り込むと、皆当人が近くにいたことに気付かなかったのか、突然オロオロし始めた。
 またいつもの陰口か、とため息まじりに忠告しておく。

「人の悪口を言うなら、周りに気を付けた方がいいわよ。」
「ち、違う違う!そもそも悪口でもないんだけど、貴女じゃなくて貴女の使い魔の話よ!」
「え、カケル?」

 突然出てきた名前にキョトンとしてしまう。

「さっき廊下を歩いていたらね、庭の方で剣の素振りをしてる彼を見かけてね。」
「(もうカケルったら、休めって言ったのにそんなことして・・・)」
「ホントカッコ良かった〜!」
「・・・へ?」

 生真面目な彼に呆れていたから反応が遅れた。

「汗を流しながら真摯に剣を振る彼!思わず立ち止って見とれちゃった〜!」
「キャー!」
「いいな〜、教えてくれたっていいのにー。」
「・・・・・。」

 な、何この感じは。両手を赤く染まった頬に当ててクネクネと体を動かしている。
 その様子はまるで・・・

「あらルイズ、知らなかったの?」
「キュ、キュルケ!?」

 呆然としていると、私の胸の内を読み取ったのかキュルケがそう言いながら後ろから声をかけてきた。その横にはタバサもいる。

「ダーリンってばそこそこ女子にモテてるのよ。」
「なっ!?」
「そうそう!」
「だって使い魔とはいえ男よ!それも剣を携えた騎士!」
「ルックスもなかなかだしね〜!」
「何といっても、あの時のあの誓いの言葉!堪らないわ〜〜!!」

 『あの時の誓いの言葉』というのは間違いなく以前フリッグの舞踏会での架の言う誓約のことだろう。あの時は大衆の面前でやったがやっぱり皆聞いていたのね。

「『我が運命は貴女と共に在る』だなんて!」
「言われてみた〜い!」
「「「キャーー!」」」

 何でそこまで覚えているのよ!?というかいつの間にか女子の集まりが増えてるし!
 というかキュルケ!どさくさに紛れて「ダーリンは私のモノ」って言わないで!


「(ぐ、ぐぬぬぬぬぬ〜〜〜〜〜〜!!)」
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