暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
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はり、さっきの夢の所為、でしょうか・・・。」
たかだか夢なのだから気にすることはないのだが、何故か胸の淵に引っかかっているのをコルベールは感じていた。
「何も・・・気にすることはない、ですよね。」
窓の外を見やりながら呟いた。
そんな彼の気持ちを他所に今日も一日が始まる。
アルビオンの件から数日が経った。任務に行った面々も落ち着きを取り戻し、普段通りの学院生活に戻っていった。
そんな中、架は――――
「暇を与える?」
「ええ、そうよ。」
主から休暇を貰っていた。
「え、え〜とルイズ?それはどういうことで・・・」
「ほ、ほら!貴方ってこの間アルビオンで、その・・・よ、よく働いてくれたじゃない!?そお礼・・・じゃなくて!ご褒美をまだあげていないと思ったのよ!」
「はあ・・・?」
何だか煮え切らない答えに架の返事も曖昧なものとなる。
そもそも架がやったことと言えば主であるルイズを守るためにワルドやランサーと戦ったくらいであり、本人からすれば「使い魔としてやって当然のこと」という認識である。
故に、その事に対して礼を言われるのは兎も角、褒美まで貰う道理はないはずである。
「第一なルイズ。休みなんて貰ったところで俺には別段やることは・・・」
「うるさいうるさいうるさい!ご主人様があげるって言ってんだからありがたく貰って起きなさーい!!」
そんな訳で、架は半ば強引な形で休日を得たのであった。
午後の男子寮寮長室。
この部屋の主であるヴァロナは一人紅茶の入ったカップを片手に黙考していた。
紅茶は勿論、彼が淹れたものだった。元々雑な性格の彼がやったため、「少し味が薄かったか?」と感じたが結局無視した。料理等にも関心がない彼にとってすれば、今この一時の口の寂しさを紛らわせればどうでも良かった。
彼が考えていること、それは架が先日アルビオンで得た情報についてだった。
「残るは一人、か・・・」
既に限界が確認されているのはセイバー、ランサー、そして自身のアサシンのクラス。一つのクラスを残した状態ということは、残り三つのクラスがこの世界にいるということになる。
「情報集めはやってることはやってるんだがな・・・」
ヴァロナがこの世界にきて十数年、恐らく自分より先に来たサーヴァントがいるだろうと、情報を集めることは早々に着手した。が、それはかなり難航している。
何せ、舞台はハルケギニア大陸全土にまで渡っている。表の世界で名をあげているならばいざしらず、この広さでサーヴァント探し当てろというにはいくら隠密行動を得意とする彼でさえ至難の技といえよう。
少なくとも
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