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神風と流星
Chapter2:龍の帰還
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いた。

「おい!ルリ!?」

「悪いなクライン!先に戻っててくれ!」

 うろたえるクラインに簡潔に応答し、俺は走る。

 上を見上げ、位置を調整する。あとは、覚悟を決めるだけだ。

「バーの半分くらいなら、ダメージも覚悟してやるさ」

 そう、呟いたのとまったく同じタイミングで。

「スカイ、ダァァァァァアアアイブ!!!!!」

 空から、女の子が降ってきた。

「せい、やッ!」

 なるべく衝撃を吸収するように身体を使って受け止める。そしてすぐさま、

「逃げるぞ!」

「あいあいさー!」

 飛び降りたシズクを追って、龍たちがブレスを撃とうとしている。幸い、チャージにはまだかかる。

 その間に扉まで戻れさえすれば、後はどうとでもなる。

「走れ走れ走れ!」

 数十分前と同じく、いやそれより速く俺たちは走る。

 ちょうど通路にたどり着いた瞬間に、五本のブレスが放たれる。

 この距離なら、間に合う――――!

 そうして、俺たちは再び扉の内側に飛び込み。

 赤と黒のブレスが扉に当たる音を聞きながら、安堵するのだった。
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