ごめん・・・
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それからしばらくして俺はなんとか森から抜け出ることが出来た。もう俺に魔法を教えてくれた男の人の顔すら覚えてないくらいの期間が経っていたけど、それでも俺は自力でどこかの街へとたどり着いていた。
「やっと着いたぁ・・・」
何ヵ月ぶり・・・下手したら年単位の期間が経っていたかもしれない。久々に見た街の景色に思わず嬉しくなって笑みをこぼす。
「さてと・・・それじゃあ・・・」
何かまともな物でも食べようかと思い店に入ろうとした。しかし、そこでまたしても気付く。お金がないことに。
しかし、旅を始めた時と今の俺はわけが違う。あの時は魔導士を諦め、魔法から離れて生活していく予定だった。だけど今はあの人に教えてもらったこの魔法がある。結局魔導士への道に戻ってきてしまったのはなんか決まりが悪いけど、元々あの校長とグラン・ドマにさえ出会わなければこうして魔法から長い期間離れることもなかった。つまり俺は魔導士を辞めたかったわけではなくあいつらと一緒にいたくなかっただけなんだと俺は確信を持った。
街の人に話を聞いたら近くにフリーの魔導士に仕事を与えてくれる受付所があるらしい。その日はすでに暗くなりかけていたし、場所も遠そうだったことを踏まえてその日は森の中で体を休めることにした。そこから歯車が再び噛み合うとも知らずに。
その日の夜、俺は果実がなっている木を見つけたのでその近くで休むことにした。ここなら食事に困らないし、街から多少離れてはしまったが行き方は簡単に覚えることが出来たので問題はないだろう。
そう思い俺は木から果実をもぎ取り食していると、どこからか女性の悲鳴が聞こえてくる。
『きゃああああああ!!』
「なんだ?」
俺は何かと思い声が聞こえてきた方向へと様子を見に行く。すると1人の女性が数人の男に囲まれている姿を目撃してしまう。
「うわっ・・・」
叢の陰に隠れて見てはいけないものを見た気がしてタメ息を漏らす。正直見なかったことにして休もうと決めた場所に帰りたい。だけど今ここで彼女を助けなければきっと後から罪悪感が襲ってくるに違いない。さてどうするか・・・
どういう経緯でこのような展開になっているのか探ろうと思いもう少し様子を伺うことにした。でも聞こえてきた話の内容からしてただのカツアゲであることがわかった。そうなるとますます見てみぬフリはできない。
「仕方ないか」
俺は意を決して彼女を助けることにした。
ただし、相手は見た感じ10人以上はいるから真っ正面から戦うつもりはない。今女の人を掴んでいる男の人・・・たぶんリーダー格の人間だと思う。そいつにワンパンして相手が呆気に取られているところで女の人の手を引いて街まで逃げる。これでいこう。
俺はまず連中の背後に回り
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