ごめん・・・
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た。
ワイバーンは予想通りかなりの数が住んでおり一瞬ビビったけど、シェリアが久々の討伐系の仕事だったことでワクワクしたおりそんな感情はすぐに消えた。
細かい作戦はなく純粋に力で倒そうとなった。
ワイバーンが1ヶ所に集まった時を狙っての任務開始。シェリアは相変わらずセンスを感じさせる軽やかな動きとパワーも兼ね備えた『天空の滅神魔法』を使いこなしワイバーンたちと戦っていた。
俺は細かいことはできないので力で押しまくっていた。
「レオン!!そっちいったよ!!」
「OK」
最後の一匹のワイバーンがこちらに向かって飛んでくる。俺はそいつに向かってブレスを放とうと頬を膨らませた。
「氷神の・・・」
順調だった。完璧にこなしていたはずの仕事だったのに、たった1つの出来事でそれは変えられない苦痛の日々への引き金へと変わってしまう。魔法を放とうとしたその瞬間・・・
ピョン
目の前に羽の生えたオレンジ色の猫が現れたのだ。
(ヤバイ!!)
直感でそう感じた。普通の魔導士ならここから魔法を止めることもできるのかもしれない。しかし、俺にそんな技量などあるはずもなく・・・
「怒号!!」
ブレスは無情にも放たれてしまった。
リオンside
ガチャ
ギルドの扉が開き、2人の小さな人影が見える。それは言わずと知れたうちの最年少コンビだった。
「おお、早かったな」
レオンは討伐系の依頼はかなり得意だ。純粋にパワーがあるから多少効率が悪くても他を圧倒する力を持っている。
加えてシェリアも一緒となれば早いのは当たり前か。そんなことを考えていると2人の顔が暗いことに気づく。
「どうし・・・」
2人の元に駆け寄るとそれぞれの手に猫が抱えられていた。ナツやシリル、ウェンディと同じような猫が。
そのうちの1匹は寝息を立てて眠っている。少し涙の後があるがそれはなぜなのか考えていると、レオンの手に抱えられている猫を見てその理由がわかった。
「やっちゃった」
虚ろな目をしたレオン。血まみれになった猫を抱えた彼の目からは生気が一切感じられなかった。
レオンside
俺の前に飛び出してきた猫・・・その猫を庇おうとして後ろから出てきた母親はそのまま死んでしまった。お墓はギルドの裏に大きめの石を置いて作った。
それから俺はせめてもの罪滅ぼしに殺してしまった猫の子供と思われる猫を飼い始めた。ラウルという名をつけて。
ラウルはとにかく明るい奴だった。親を殺した仇である俺にすぐになついてきた。本人的には飛び出してきた自分が悪いから俺に気を使っていたみたいだけど。
しかし最初の頃は
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