オリジナル設定T
1話
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雲一つとない霹靂とした青空が目に映る。
温かい。
これはなんだろうか。
液体だ。
赤い。
以上。
人型の何かが見える。
ジーンズ生地のズボンらしきものが目に入ってくる。
その下部に黒い生地の上着らしきものが見える。
それから下は途切れている。
大体首のあたりだろうか。
そこから先は無くなっている。
以上。
ここまできて理解した。俺の体は二つに分かれた。頭と身体に。
意識はある。まあそれは当然だ。理由は二つある。
まずは俺の体が見え、状況が解っているのだから脳の働きは止まっているわけではないのだから。
もう一つは俺が“不死”だからだ。
さて。まずはこの事態を整理しよう。
首を斬られた。そこまではいい。
いや、大きなことだが今はどうでもいい。後に分かるだろう。
重要な点は、何故こんなことになったかだ。
俺は近所のホームセンターで買い物をしていた。
気付いたらこんな有り様だ。
俺はこの店に来たのは初めてのため知らないが、日常ではないと確実に思える異変は一つあった。呻き声だろうか。はたまた叫び声だろうか。大気を裂くような“ナニカ”が聞こえた。それ、はもちろん人のものではない。かといって犬や猫。はたまたクマやトラなどといった動物のものでもない。
俺はこのナニカの正体を知っている。そのナニカとは…
眩しい。
目が痛い。
何も見えない。
虚無感。
何処かにいる俺はそんなことしか分からない。
「ここは何処だ…」
その問いに応える者はこの空間にいない。そもそもこれは独り言のつもりだが。
(ここは―そうだね。選ばれし者の場。とでも言おうかな。)
頭の中に音にならない声が響く。
「なんだ!?誰だ!お前は何処にいる!選ばれし者の場とはどういうことだ」
虚空に話してみる。頭の中に響くのだから夢か何か。はたまた現実の裏みたいな、厨二病のような設定の場なのだろうか。さっきはこれで返事がきたのだからこれでいいだろう。
(どこにいるかーっていうとね、それは僕も解んないかな。僕がいるのは空間じゃないからね。それと選ばれし者の場とは、そのまんまの意味だよ。選ばれた人しかここにはこられない。)
やっぱり返ってきたか。選ばれし者…か。
「選ばれた人だというのならば僕は何故ここにいるのだ。何かを起こした覚えは生憎ないぞ!」
(君は“選ばれた”。それだけの事さ。理由なんてどうでもいい。一つあるとすれば…そうだな、君はこの世界に疑問を抱いている。そうだろ?)
なんだろうな。この感覚は。すべてを見透かされているような錯覚を覚える。錯覚などではなく
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