第四十話 明石大尉!元ネタは日露戦争のあの大佐さん!!その三
[8]前話 [2]次話
「アルバイトもしてるから」
「女一筋」
「まさにか」
「じゃあ俺達もな」
「何時かはハーレムだぜ」
二人の究極の野望である。
「やってやってやりまくって」
「そして楽しんでやるか」
「何時かきっとな」
「夢を適えてやるぜ」
琵琶湖西岸からこうしたことを話すのだった、そうしたことを話す二人であった。何はともあれ今回の勝負の場所と演目は決まっていた。
瞬もだ、西郷からその話を聞いて日帝衆本部の西郷の事務所で言った。
「わかりました」
「琵琶湖に行ってくれるでごわすな」
「はい」
敬礼をしてだ、瞬は答えた。陸軍衆の軍服を着て陸軍衆の敬礼で行った。
「勝負の時に」
「わかりもっした」
西郷は瞬に一言で答えた。
「では健闘を祈るでごわす」
「そうさせて頂きます」
「そして、でごわす」
「はい、今回こそ」
「勝利でごわす」
「勝って帰ります」
いつもの展開だった、尚このいつもの展開という言葉は伏線である。
「必ず」
「そうして欲しいでごわす、ただ」
「はい、それでもですね」
「あの二人は卑劣でごわす」
ジャスティスカイザーの二人は、というのだ。西郷は二人のその桁外れなまでの卑劣さについては嘆いて言った。
「人は何処まで卑劣になれるのか」
「そのことはですね」
「彼等を見て思うでごわす」
まさにというのだ。
「人の心は汚れればでごわす」
「何処までもですね」
「汚れていくものでごわす」
「それもまた人間ですね」
「そうでごわす、人の堕落は止まらないものでごわす」
一旦堕落してそのまま堕ちようとすればだ」
「卑劣もでごわす」
「何処までもですね」
「卑劣になるものでごわす」
「元老はそのことを」
「わかったでごわす」
その二人を見て、というのだ。
「あらためて」
「かつて我が国のマスコミは腐敗を極めていました」
金と権力、そしてその二つの基となる情報を独占していてしかも誰もマスコミをチェックし告発せず尚且そこに悪意と傲慢があった、これで腐敗しない筈がなかった。
「それを見ますと」
「あの者達は処刑したでごわす」
「その腐敗を一掃する為に」
「あの者達の罪は処刑にまで至っていたでごわす」
「まさにでしたね」
「それ故に処刑したでごわす」
新聞社、テレビ局の者達をだ。
「打ち首獄門に」
「そうでしたね」
「知識人達も」
マスコミと同じことを言い同じことをしていた彼等もだ、戦後の日本は知識人の腐敗が実に深刻な域に達していたのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ