第三章
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橋口は少し考えてからだ、こう答えた。
「考えてみるよ」
「お医者さんになることをな」
「真剣にね」
「運動神経悪くても人は助けられるさ」
「自衛隊に入らなくてもな」
「色々あるからな」
「じっくりと考えて決めろよ」
友人達は橋口に強い声で言った、励ます様にして。そうして橋口自身もどうするのかを勉強しながら親権に考えた。
それで次第にだ、彼は医者になろうと考えてだった。
勉強をしていったがだ、そこで。
自衛隊に入ることを諦めかけていながらもだ、自衛隊について調べている中であることに気付いた。それで休日に勉強の合間を使って家の近くの自衛隊の地方連絡部に行ってだ、そこにいた自衛官の人に直接聞いた。
地方連絡部は駅前のビルの中にあってだ、小さいが清潔な場所だった。そこでスーツの温和そうな顔立ちの人に話を聞くと。
スーツの人は笑顔でだ、彼に言った。
「はい、そこでしたら」
「受けてもいいんですね」
「誰でも受けられます、そして」
「入隊もですね」
「出来ます」
スーツの人は橋口にはっきりと答えた。
「合格して卒業すれば」
「そうですね、じゃあ」
「受けられますか」
「そうしたいと思います」
「では願書を」
「時期近くになったら貰えますか。それに」
「それに?」
「出来れば過去の問題集も」
橋口はこうも言った。
「貰えますか」
「本格的ですね」
「受けるのなら」
「そこまでして、ですか」
「はい、ですから」
それで、というのだ。
「お願いします」
「わかりました、では過去の問題集もです」
「お渡ししてくれますか」
「そうさせてもらいます」
こう話してだった、そのうえで。
橋口は学校でだ、友人達に話した。
「決めたよ、医学部に進んで」
「医学部にか」
「お医者さんになるんだな」
「自衛隊のね」
こう言うのだった。
「僕防衛医大に行くよ」
「防衛医大?そんなところあるんだな」
「防大じゃなくて」
「うん、そうした大学があるって聞いたんだ」
自分で調べてだ、そして地方連絡部で自衛官の人に直接聞いたことだ。
「だからね」
「それでか」
「その防衛医大、自衛隊の医学部に行ってか」
「というか自衛隊の医大か」
「そこに行って自衛隊のお医者さんになる」
「そうなるんだな」
「なるよ、決めたよ」
確かな声でだ、橋口は言った。
「確かに僕は運動神経は駄目だけれどね」
「それでもか」
「自衛隊に入られるんだな」
「そして人を助けられる」
「そうした道もあるか」
「災害救助や国防だけじゃないのなら」
自衛官、実際にそうした現場に立って銃を持ったり船に乗ったり空港にいたりする以外にだ。
「僕はそちらに行くよ」
「そうか、それじゃあ
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