第三章
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げさせつつ思った。新聞や学者の言っていることがおかしいのではと思いながら。
一樹は中学を卒業して高校に入ってだ。高校を卒業してだった。
地元の工場に就職した。彼が二十代の頃世の中は学生運動の真っ最中だった。
東大で暴れる彼等を職場の昼休みにテレビで観てだ、工場長が茶を飲みながらこんなことを言ったのを聞いた。
「アホちゃうか」
「この連中東大生ですけど」
「それでもアホやろ」
こう一樹に返した。
「アホやないと暴れるか」
「何か色々言うてますけど」
「難しいこと言うとるだけや」
一言だった。
「この連中はな」
「難しいことをですか」
「そや、何が革命で赤軍で革マルやねん」
彼等の言っていることをだ、工場長は忌々しげに言った。粗末な休憩場所で弁当の後の茶を飲みながらの言葉だ。
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