4話 爪を剥がれた暗殺者(アサシン)
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ているよ。もう此処が見つかったんだ。早めに手を打たないとな」
僕は男性に言い返す。この組織の上下関係はいまいち僕は理解できていない。
「その通りだ。明日のアメリカ行き、F25便に乗ってもらう」
急すぎる話だ。僕達からしてみれば、準備などもある。しかし明日となると、武器を隠すものがない。聞いた話、航空機は乗る前に金属探知機で、武器を一切持ち込めないようにしているという。僕らには武器を隠す手段がない。
「実は、何故明日の便に乗らせようとしていたかというと。アメリカに滞在している第5部隊が人手不足を1年ほど前から嘆いていて、増援を送ろうとしたのだが、さっき入った情報によると、第5部隊は壊滅したらしい。そこで、キャンセル料金を取られないために、君たち3人をそのまま連れて行こうと思ったのだ。申し訳ない。武器が無いのは仕方がない。だが、資金提供は出来る。1人3万ドルを渡そう。向こうで武器調達をしてくれ」
長ったらしく説明され、僕ら3人は着替えと、お金を入れる鞄を用意した。
「私があなた方をお送りします」
ミカエルが乗用車を引っ張り出してきた。
「ああ。助かるよ」
明日の12時の便なので、今(20時)から行けば、しばらく休んでいられるだろう。
「偽造パスポート…じゃないな。僕の名前だし」
渡されたパスポートには、矢渕カリヒと記載されており、僕の顔写真もついていた。
「じゃあガナート。元気でな」
「ああ。多分金輪際合うことは無いだろうな。クロノス」
今、クロノスは空港にいる。
「そう言えばお前、ついさっき暴力団のアジト内に誘導されて銃撃戦を繰り広げていたって聞いたが、その時の状況を詳しく聞かせてくれないか?」
「あ?」
クロノスは正直ノリ気ではなかったが、仕方なく、言う。
「まあ、ホテルに戻ると、そのホテルの部屋に、火薬瓶が投げられたんだ。俺はまあ暴力団が大量に押し寄せたものだと思って、M26と弾薬を準備して外に出た。すると、もうすでに佐久島組にその場所が占領されてて、取り敢えず、敵を殺しながら進んで行ったさ
すると、何故か敵の多い所と守りの薄い所が作られていて、まず俺は罠だと思って、多い方に突っ込んでいったんだ。まあ、罠じゃなくて、ただ単に、奴らの拠点であるビルが近かったから、自然とそこを守りに来ていたわけだ。
で、そのビルまでたどり着いた俺は、逃げるようにその中をウロウロしていたわけだ。残弾が少ないこともあり、俺は敵の銃を拾って戦っていたんだ」
「俺がお前の事を知ったのは、あのバーにいた佐久島組がお前の名前を出しながら電話をしていたぜ。どうやらお前ラッキーだったみたいだな」
「なるほど。だからお前は俺が暴力団と戦っている事を知ったんだな。おっと、もう8時半を過ぎたか」
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