第34話 死に損ないと夜叉、最凶と出会う
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鬼童丸。まさかだと思うが、たった1人で俺たちとやり合う気か?」
「確かにワシだけだったらちと骨が折れたが今回は助っ人も居るんでな……」
「あ?そりゃ、しょうけらや狂骨あたりか?」
鬼童丸の助っ人という言葉で不知火が思い出す京妖怪の幹部といえば首に十字架のネックレスをかけていた虫妖怪や顔半分に包帯を巻いていた蛇使いだったが、全く別の答えだった
「いや、ヤツ等とは既に袂を分かった。助っ人は既に山中まで来ている」
「ここまで?まさか『志村後ろ』的なネタか?」
銀時が冗談交じりに質問するが、すぐに後悔した。なぜなら……
「バオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォッッ!!!!」
「「「っ!?」」」
はるか後方の森から途轍もない咆哮が鳴り響き、バキバキと大木をへし折る音、凄まじく巨大な足音を響かせながら、銀時たち3人の背筋を震え上がらせた
「な、なぁ……不知火に銀さんよ…何か俺、すげー嫌な予感しか感じねーんだけど……」
「奇遇だな原田……俺も冷や汗が止まらねぇよ……」
「もしかしなくてもコレ、銀さんのせい?」
「「ああ!」」
「おいいいいいぃぃぃぃぃぃっ!!そこはせめて否定してほしかったよ!!」
そうこう言ってるうちに鬼童丸が話していた助っ人とやらが姿を現した。しかしそれは人でなければ鬼でもなかった。
「グルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル………」
それは熊だった。しかしその数は1頭2頭ではなかった。視界に入ってる数だけでも10頭以上が並んでいた。しかもそのリーダーらしき熊は赤いトサカのような鬣で右目に黒い眼帯を付けていた。何より目立っていたのは赤い甲冑を身に纏い、両手には人間では持てない様な巨大な2本の太刀を握っていたことだ
すると赤いトサカの熊が鬼童丸に話しかけた
「おい鬼童丸。なんだコイツ等?オレ達はあの『ジジィが此処へ転送される』って情報が来たから此処で待ち伏せて仕留める手はずになってたはずだぞ?」
「そう言わないでくれ“赤カブト”。こちらとしても想定外だったのだ」
「想定外?」
「ウム。懐かしい顔馴染みがいたのでな…一度誘ったのだが断られたのでな。今から仕留めるつもりだ」
「そうか…なら鬼童丸。テメェは部下を連れて海鳴に行け」
「なんだと?」
「今海鳴に行ってる部下から連絡があってな……『想定外の事態発生。至急応援を求む』ってな、この人間共は俺たちが始末する。お前はさっさと行け」
「だか……」
赤カブトの命令を渋る鬼童丸だったが、それが癪に障った
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