第1章:ぼっちな姫は逆ハーレムの女王になる
メイドロボは割と欲しいんですよ。いやマジで
[8/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
葉を投げかけると桜鯛の入ったスチロール箱をさも軽そうに左手一本で持ち上げた。
「軽ッ! おねーちゃんにイタワリノキモチってのはないの?」
「労わってほしいならあたしより働け」
「おねーちゃん並みに働いてる人とかこの世にいないし!」
副業やらサビ残やら――働く時間やら量やら質やらの問題は単純に比較できないが、少なくとも彼らが皆睡眠時間2、3時間の中で家事をしながらが学校生活を送り、イラストレーターの仕事を抱えているわけではない。しかも珠希の家事能力や学業成績や生活態度に大きな問題は見当たらず、学業成績はトップクラス、仕事でも売れっ子の部類に入る。
そしてそんな姉の姿を見ていれば、いくら政治に疎い結月でも一年のうち150日もお互いに揚げ足の取り合いをしているどこぞの議員さんたちの激務が生温く見えるのも致し方ないことである。
「ぅあ゛ーっ。誰か我が家にマル○連れてきてぇっ!」
お前の年齢いくつだよ、とツッコんでみたくなる某メイドロボを結月が要求する一方、続編に自分と同じ発音をする姉キャラが出ている身としては、ここはその姉御がタ○坊や○二にやっているように結月に制裁してやるべきなんだろうか、と考えてしまった。
なお現状、珠希の左手には桜鯛(と大量の氷)入りのスチロール箱、左肩にはスクールバッグがかけられており、右手には立ち寄ったスーパーで買った5kgの白米が入ったビニール袋が握られている。アイアンクローよりは5kgの白米をジャイアントスイングして結月の頭を横薙ぎしたほうが早いだろう。
「いや掃除しかできないメイドとかいらないし」
「『仰げば○し』歌えば心取り戻すかもなのに?」
「だとしても下取り出して三姉妹買うわあたしは」
「ここでまさかのチェンジ!? 作品的にもチェンジしてるし!」
でもこういう場合は『交換』じゃなくて『改良』か『上位互換』だけどな、とまではツッコまない。あえてツッコんであげない。それが妹に対する姉の些細な優しさである。
だが、なぜこの全方向型万能姉がマ○チに厳しいかというと――。
「くっ……。そんなにダーリンダーリン言われたいかこの姉は」
「うん。はる○ん可愛いしねー」
「そんなん言われんでも知ってるし」
この長女、ただ単純にメイドの中では次女が好きだからである。
決して某原画家323氏と同じ趣味・嗜好だからではない……と思う。そのはずだ。
ただし珠希が好きなメイド次女、作品の名前だけ知っている程度では珠希と語らうことができないのが残念なところ。そもそもメイド次女、TVアニメ版では
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ