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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
不安-エンザイエティ-part1/怪しい挑戦者
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すが…」
ジャンバードから降りてきたアンリエッタを入り口で出迎えたアニエスが口を開いた。
「なんでしょう?」
「彼の話を信用するのですか?私には、にわかに信じがたい…」
アニエスはサイトに対して疑惑を覚えていた。彼が怪獣やウルトラ戦士たちが激闘を繰り広げた世界の人間であったということに。アンリエッタもそうだが、まだほんのちょっとしか会っていない相手だからすぐに信頼を寄せるのは難しかった。
「私は彼と、彼を信じるルイズを信じてますから」
「…」
アンリエッタは迷うことなく言った。幼馴染と、幼馴染が信じる者に対する強い信頼があった。こういうとアンリエッタは断固として自分の言葉を曲げようとしない。
「ところでアニエス、『ねずみ』の件は進みましたか?」
すると、アンリエッタは意味深な言い回しをして話を切り替えてくる。
「進んでおりました。途中までは…」
「途中まで?何か弊害があったのですか?」
「はい。大変情けないことですが、押収した物品とこれまでの事件レポートが何者かに盗まれておりました。」
「…!?」
盗まれた、と聞いてアンリエッタは目を見開く。
「あなたのことですから、それらのような重要なものは全て厳重に保管していると思うのですが?」
「ええ。その通りです。だがそれでも、あるはずのものなくなっていた。
恐らく…すでに内部にいるのでしょう。それも…」
「…私たちのすぐ近くに、ですね」
苦々しげに呟いた。チュレンヌのときといい、ワルドのパターンといい、やはり…と彼女は予想したくなかった現実が既に自分たちのすぐそばで息づいていることを痛感した。
「その者も、既にアルビオンの手の者でしょう。やはり早急に対策をとり、且つサイトさんとも話をする必要がありますね」
例え何者が相手であろうと、これ以上この世界を食い物に好き勝手する輩に、民たちの平穏を脅かされるわけに行かない。それが、一度盲目にとらわれた自分のせいで大変な目にあったルイズたちや、今あの思い出の湖で静かに眠っている愛する人への償いとなるはずだから。


女王、アンリエッタ・ド・トリステインは今日も行く。


その頃の、とある暗がりの場所…。
そこでは暗闇の中からぽぅ、と一つの光が灯る。しかし一つだけではなく。いくつも暗がりの中に怪しげな光が次々と灯る。その光はゆれやれとゆれ、まるで人魂のように不気味なものだった。光は互いに見つめあいながら、何かを会話しあうように声を発した。うなり声のような声やせせら笑うような声も聞こえる。
「魔法…宇宙でもめったに見ない力」
彼らは引き続き話を続けて行った。話の内容からして、何か良からぬことを企んでいるに違いない。
「科学的視点で調べておきたいな」
「クール星人がひと暴れしてくれたおかげだな。おかげで次の標的となった
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