暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
不安-エンザイエティ-part1/怪しい挑戦者
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ケムール人と1対1で対峙する。コルベールがいなくなった分、部屋に余裕ができた。
「この野郎…ルイズたちには指一本触れさせねえぞ!」
サイトはケムール人に向けて宣言する。その一言はルイズたちの胸を一瞬だけ高鳴らせた。

…ん?

ふと、サイトは何か違和感を覚えた。昔にも、なんか似たようなことがあった気がする。こういったことをデジャヴというのだろうか?
『おいサイト!自分で言った傍からボーっとしてんじゃねえ!』
ゼロの警告が頭の中に響くと同時に、ケムール人がサイトに向かって飛び掛ってきた。
「ぐ!!」
サイトはそれに応じて、掴みかかってきたケムール人の両腕を逆に掴み返す。ものすごい力だった。人間のそれとは比べ物にならない。投げた押し、警察官のように床の上にさえつけ、両腕を封殺してやろうと思っていたが、ここまで力強い相手では無理に思えてくる。
「ンの野郎!」
だったら足だ!サイトはケムール人の腹に蹴りを叩き込んで怯ませた。腹を押さえながら後ろへ下がるケムール人。そこからすかさず、サイトは腰からウルトラガンを取り出し、ケムール人に銃口を向ける。すると、ケムール人は頭から真っ黒な液体を飛ばしてきた。
「あぶね!」
間一髪避けたサイト。しかし、次の瞬間からサイトは窮地に立たされた。ケムール人は真っ先に目についたベッドのハルナを無理やり立ち上がらせ、腕の中で彼女の首を押さえつける形で彼女を捕えてしまった。
「ぐぅ…!!」
「ハルナ!」
「人質のつもり!?ずる賢いやつね!」
ルイズが悪態をつくが、対するケムール人は嘲笑うようにふぉっふぉ、と声を漏らしてくるだけ。なんとでも言うがいいと言っているのだろう。現にその声にはこちらをあざ笑う意志が感じられる。
(くそ、これじゃ手出しが…!)
ケムール人が、脇腹が隙だらけとなったサイトの脇腹に蹴りを入れる。
「ぐ!」
続けてはサイトを放り投げ、壁に彼を叩きつけた。ずり落ちたところで、立ち上がることさえ許すまいと、彼の腹を何度も蹴りつける。
「平賀君!」
しまった。サイトは腹を押さえながら膝を突いた。隙を大きく広げられたサイトを、ケムール人はゆっくりと見下ろす。
「!みんな、早く逃げろ!」
自身の絶体絶命を思い知り、サイトはルイズたちに向けて必死に叫んだ。
「…邪魔ダ」
ずっと言葉を発さなかったケムール人の頭の突起から黒い液体が噴出、サイトの体に頭からばしゃ!とかかってしまった。
「あ…ああ…!!」
その光景にハルナは口を押さえ、ルイズとシエスタは唖然とする。あの液体はかけられた対象を消滅させる。つまり…
「く、くそ…あ、あああああ!!!」
「相棒おおおおおお!!」
黒い液体をふき取ろうとしたものの、それは悪あがき。サイトの体がデルフもろとも見る見るうちに空気に溶け込んで
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