不安-エンザイエティ-part1/怪しい挑戦者
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………はずだった。
もうすぐ学院が再会する予定の日だというのに、学院に戻ってきた生徒の数が少なかったのだ。
「ふむ…おかしいな」
毎年この時期は学院の生徒が戻ってくることが普通だった。学院の敷地内にて、ホーク3号を観察しながらも、コルベールは首を傾げた。学院の空気が静けさを保っている。
まぁ、今年はたまたま戻ってくる人数が少ないだけ。すぐに生徒たちは学院に戻ってくることだろう。
そう思っていたのは、わずかの間のみだった。
サイトたちのほうでも、また新たな戦いの幕が開こうとしていた。
「防衛組織の編成…か」
シュウたちがアルビオン大陸にて過酷な状況に立たされている間、サイトたちは魔法学院の生活を送っていた。その際、ジャンバードとビデオシーバーを介しての、アンリエッタからの通信が入る。内容は、今後のアルビオン軍の使役する怪獣に対する対策と、対抗手段の一種として、壊滅した魔法衛士隊に代わる防衛組織の編成を行うための相談だった。
まだ夏季休暇の期間中だが、もうじき休みも終わり授業が再開される。その前のルイズたちにまだ余裕のある時間が残っている間に、アンリエッタはぜひサイトから話を伺いたいとのことだった。
『やっぱ何かしら対策を考えないといけないって、姫様たちも考えたってことだよな』
サイトの世界は、ウルトラマンと人類が共に怪獣や異星人からの脅威からたびたび救われ続けた世界。当然、対応策およびそれをなすための文明の力は圧倒的だ。国を守るため今度こそ女王としての役目を全うすることを目的とするアンリエッタとしては、サイトの世界の情報は喉から手が出るほどだった。
『まぁ、当然だな。例え相手がどれだけ強大でも、自分たちの住む場所を守るためだ』
ゼロも、これはこれでよい兆候が見えてきたと思った。守るべき側の人間もまた未来のために努力するようになり始めた。だからこそ守らなくてはならない…モチベーションも上がる。
「…けど、どんな奴なんだろうな…『ロマリア』からの助力者って」
ふと、サイトがルイズたちが何かを企んでいる間に気になることを口にする。
実はアンリエッタからいずれサイトの下への来訪の際、ある人物を連れてくることを彼女から伝えられていた。話によると、ハルケギニア大陸の国の一つである『ロマリア連合皇国』という国から、トリステインへ助っ人が来るというものだった。ロマリアは、トリスタニアにディノゾールが出現しゼロに倒された直後の時期に、アンリエッタからの要請で一度は助力を申し込まれていたが、ここに来てようやく応えてくれたのである。
しかし、どんな奴なのだろう?普通のメイジ、とは違うと思う。高々一人天才メイジが来たとしても、怪獣に立ち向かえるとは思えないし…。
「なぁルイズ。ロマリアってどんなところなんだ?」
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