SS編 心身
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は……うへへ……」
うっとりした顔で女性が言っちゃいけない台詞を口走るルア。尋ねたオリヴィエも若干ドン引きしていた。
「そ、そうですか……。……仮にも覇王を飼い犬扱いですか……クラウス、強く生きてください」
「まあ、あんな風に不器用ながらも素直で責任感の強い性格に惹かれたのも事実ですけど」
「チクショウ! 最後、惚気やがった! 独身王の私への当てつけかぁ!!」
おい、口調変わってるぞオリヴィエ。それと独身王をとうとう自称しちゃったじゃないか。それとルアだが、やはり文献の印象は信用しない方が良さそうだ。
「で、クラウス。おまえはさっきから何をしているんだ?」
「“かめはめ波”を撃つ特訓」
「そ………そうか。ここを壊さない程度に頑張れよ……」
「承知した」
クラウスなら本当に撃てそうなのがベルカ人らしい。戦乱云々言われてるけど、ベルカって……実は残念な世界だったのか?
「断じて違うと否定させてください!」
エレミアの必死なツッコミの声に、これまでの多大な苦労が滲んでいる気がした……。周囲の喧騒を置き去りに俺は天を仰いで、願った。いつか帰るところに帰るために……。
【最強の装備】
〜〜Side of アリシア〜〜
「さぁて……どれにしよっかな?」
私は地球のとある筋から手に入った様々な道具の前でぼやいていた。簡単に経緯を説明すると、管理局の認定する魔法が使えない私は当然のことながら非殺傷設定も使えないため、質量兵器には含まれない程度の護身用武器を探していた。例えばトンファーやヌンチャクなどといった、刃物や銃器でない武器も探せば色々あるわけだ。
そんな訳でとりあえず適当に集めてみた所、地球でなんか色々手に入った。何年も前に作られた旧式だけど振るえば伸びる青い棒、弾が無限のパチンコ、回すと爆走するフラフープ、爆発するラジコン、明らかなネタ装備など。ちなみにサルをゲッチュする網は地上本部勤務の謎の秘書が気に入って持って帰ってしまったため、ここには無い。
そしてそんな中で、一際強い異色を放つ一品があった。見た目はただの青い掃除機、しかし性能は1メートルぐらい先の物でも簡単に吸い取れる強力な吸引力を誇っている。更に砂漠の熱砂にも水中にも毒沼にも爆発にも耐え、2001もの布を吸い取っても尚、一度も故障しない頑丈さもある。要するに、長期使用における信頼性はピカイチである。
「うん、まあ吸い取る対象がアレだけど……これが一番使いやすそうだね!」
そうして私は“ヌゲッチャー”の新たな使用者として、以後私の相手をする者は老若男女、魔導師ランクも一切問わずパ
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