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リリなのinボクらの太陽サーガ
SS編 心身
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に嘘をついてると、いつか取り返しがつかない事になるぞ」

「なんでそんな、『否定してるけど実はそうなんだろ?』みたいな、理解してるようで理解してない事を言うんですかぁー! あと自分の気持ちに嘘をついて取り返しがつかない事は、もうとっくになっています! というか皆、どうして私ばっかりいじるんですか!?」

「面白いからです」

「可愛いからだな」

「悦んでるからさ」

「皆いじわるですぅ〜!!」

オリヴィエはそう言うが……打ったら響く性格なのも原因の一つだと思う。ま、何だかんだで愛されてる証拠だろう。実際、王族の気品を気にしなくてよくなった彼女を見て、クラウスは昔シュトゥラにいた頃の太陽のような彼女との生活を思い出して微笑んでいるからな。

――――しかしクラウスとルアが笑った瞬間、この辺りにある音が響き渡る。

『デデーン! クラウス、ルア、アウトー!』

「なッ!? こ、この声はまさか!?」

奇妙な声が聞こえた直後、クラウスが酷く狼狽し始める。そして宮殿の中から、黒髪の男装した女性がスポンジ棒を手にやってきた。

「ま、待てリッド!? これは一体どういう仕打ちだ!? おまえがそれをやったら冗談じゃ済まな――――(バシンッ)んがァッ!?」

「ふふ、潔く罰は受けるわ。さあ、カモンッ!! (バシンッ)うおぅ!?」

おお、見事な一振りだ。

なぜか怒気を滾らせながら、無言で現れたヴィルフリッド・エレミアは容赦のない鉄腕パワーでクラウスとルアの尻をスポンジ棒で振り抜き、ロケット弾のようにぶっ飛ぶ二人を尻目に無言で宮殿へ帰って行った。実は俺がここで目覚めた時に最初に会ったのが彼女なんだが、どうもイングヴァルト夫妻に対しては辛辣な態度を取る事が割と多い。さっきの尻叩きも、彼女が夫妻にだけ行っている意味のわからない罰だ。

というかスポンジ棒なのに、なぜあんな威力が出るんだ? スポンジの存在意義がわからないし、明らかに威力過多じゃないか? 真相は不明だが、これだけははっきり言える。エレミアの機嫌は絶対損なわせない様にしよう。

「ふぅ……相変わらずリッドの奴は容赦がないな」

「私にとっては、エレミアさんのああいう所も可愛いと思うわ」

「男に可愛いって言うもんじゃないぞ。俺はともかくルアには少なからず手加減してやっても良いだろうに……」

「クラウス……今になってもまだ勘違いしているのね……」

あれだけ豪快にぶっ飛んだのに傷一つなく夫妻が帰ってきた。頑丈な所は似たモノ同士か……。

「そういえばルアさん、あなたはクラウスのどこを気に入ったんですか?」

「そうねぇ……すごく単純で手綱を握りやすい所かしら。頑張ったらご褒美をあげるわよって言えば、クラウスったらもうそれはそれ
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