白騎士事件
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ったの三発しか減ってないのだ、体感できるはずもない。
「これじゃあ、間に合わない……っ!」
次から次に迫りくるミサイルに、白騎士のエネルギーはスポンジに貯めた水を絞り出すかのように無くなっていく。
『ちーちゃん! そのままじゃシールドエネルギーがなくなっちゃうよ!』
「そんな事わかっている! でも、一夏が、秋司が……っ!」
半分泣きそうになりながらも、ミサイルを落とす事は止めない。
『荷電粒子砲の冷却とチャージが終わったよちーちゃん!』
それを聞くや否や千冬は荷電粒子砲をぶっ放す。
「束! 残りは何発ある!」
『あと二〇〇二発だよ! 頑張ってちーちゃん』
その数に恐怖する。今までに落としてきた数をまた落とさないといけないのだ、しかし大剣は刃が零れ落ち、荷電粒子砲はエネルギーパックと砲身の予備がなく、エネルギー残量は四分の一もない……物理的に不可能だった。
(あぁ、もうダメだ……)
気を抜いてしまった千冬にミサイルが襲い掛かり、最後のシールドエネルギーが削りきられる。
『ちーちゃん!?』
その時、桃色の強い光の線がミサイルを打ち抜いた。
「『え?』」
千冬、束には訳が分からなかった、しかしその正体はしっかりと確認できた。
『聞こえてるな、あとはこっちで引き受ける』
白騎士とは別の意味で白いIS、それは機械的な声でそう言った。
side out
游弥side
正直に言う、ひどいありさまだった。
レーダーには無数のミサイルが映り込み、見ているだけでも目まいが思想だった。そんな状況でよく一人で戦えたものだと思う。
だから言った、
「聞こえてるな、あとはこっちで引き受ける」と。
引く引かないは関係ない、今からこの空は俺の世界だ!
いまだ試作状態を抜け出せないビームライフルを打ちまくり、あっという間に数十発のミサイルを打ち落とす。
(ビームライフルは良好、次はビームサーベルだ)
ビームライフルをミサイルめがけて投げる、投げ捨てられたビームライフルはミサイルに接触するとエネルギー暴走を起こし、周りのミサイルを巻き込みながら爆発した。
だが、それに気を留めるでもなく游弥はビームサーベルを引き抜きミサイルにとびかかる。
「『……すごい』」
千冬と束のその声は微かに、しかし確かに游弥のもとに届いた。
side out
「本日午後三時十九分、各国から日本に向けて放たれた弾道ミサイル群は、現時刻を持ちまして全弾迎撃を確認したという情報が入ってまいりました。繰り返します、本日午後三時十九分、各国から日本に向けて放たれた弾道ミサイル群は、
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