08.ケッコン談義
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「ファイヤァァアアア!!!」
金剛さんの魂を込めた一撃が直撃し、敵駆逐艦は大破炎上した。敵の軽巡洋艦、駆逐艦で編成された偵察部隊は、今撃沈した駆逐艦で全滅。
「岸田、周囲に敵艦隊の姿はありません。先に進みましょう」
加賀さんのその一言に岸田が頷き、艦隊はてれたびーずを中心とした輪形陣を再び組み直し、前進する。
潜水艦部隊を退けた後は、軽巡洋艦と駆逐艦を中心に編成された部隊と2回遭遇した。しかし、接敵前の加賀さんの爆撃とキソーさんとゴーヤの雷撃によって頭数を減らされ、さらに攻撃の大半はゴーヤが囮となってさばいてくれることで、艦隊の全員がほぼ無傷の状態で進軍ができている。
「だけど、なんで敵はみんなゴーヤを狙ってくるの?」
『そういうもんでち。軽巡や駆逐艦たちは、潜水艦を見たら攻撃したくなるみたいでち』
「しかもそれを全部避けきるからゴーヤはスゴイね」
『普段オリョールで鍛えられてるからね。あれぐらいなら避けきる自信があるでち』
水中にいるゴーヤに無線で聞いてみたら、こんな返事が返ってきた。この子の心強さもとんでもない……なんだこの歴戦をくぐり抜けた猛者は……しかもでちでち言って……球磨といい、へんな語尾の子は強いってジンクスがあるのか?
「……クマ?」
あ、球磨とそのアホ毛が反応してる。
「そういやシュウ」
不意に岸田が真剣な眼差しで話しかけてきた。
「提督から受け取った切り札はちゃんと持ってきたか?」
「……うん。ここにある」
「……答えは出たか?」
「……いや、まだ」
「そうか……ごめんな。お前と比叡たんに辛い思いをさせて」
そう言って岸田はちょっと申し訳無さそうな表情を浮かべた。でもなんで岸田がこんなことを言う?
「でもなシュウ……」
「比叡がどうかしたんデスカ??」
僕と岸田の会話に、金剛さんも参戦してきた。ちょうどよい機会なのかもしれない。金剛さんと岸田なら、きっと相談に乗ってくれるだろう。
「岸田、ちょっと待って。金剛さん、ちょっと話がしたいんだけど……いいかな」
「What?」
金剛さんが不思議そうな顔でてれたびーずに近づいてくる。僕はズボンのポケットから、ケッコン指輪のケースを取り出しそれを開いて、中身を岸田と金剛さんに見せた。
「Wow……ケッコン指輪デスネ?……beautiful……」
「え? 指輪を持ってきたんですか?」
「ご、ゴーヤにも見せるでちッ!」
金剛さんの言葉がみんなの耳にも入り、みんながてれたびーずに乗船してきた。こういうことに興味がなさそうな球磨やキソーさん、クールで大人な印象の加賀さんまで乗船してきて、僕のケッコン指輪を眺める。
「き、岸田……みんな乗ってきたけど大
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