じゃあ俺、魔導士やめるわ
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い光景が目に入った。
「なんだこれ?木々が・・・」
少年は生きていたのだった。
レオンside
男の人から発せられた黒い何かは俺のいるこの森のたくさんの木々を枯らしていた。一体どうなっているのか俺にさっぱりわからなかった。俺が周りを見回して唖然としていると、男の人がこちらを見て驚きながら話しかけてくる。
「君・・・何ともないのかい?」
「え?えぇ」
周りのたくさんのものが枯れているのにその中心にいたはずの俺は一切ダメージのようなものを受けていない。てっきり植物等に影響を与える魔法なのかとも思ったけどこの人の感じを見るとそうじゃないらしい。
「すごい・・・」
俺があっけに取られていると男の人は何かを呟いた後俺のすぐ近くまでやって来る。
「君は魔導士なのかい?」
唐突な質問。俺は魔導士ではないし魔導士をやめようと思っていた人間だから首を縦に振ることはなく左右に1、2回振る。
それを見た男の人は驚きながら次の言葉を発する。
「もったいないなぁ」
「え?」
「君ほどの魔力を持った人間を僕は今まで見たことがないよ」
生まれて初めて魔法に関することで褒められた気がする。でもすぐにこの人は魔法に関して無知な人なんだと俺は気づいた。俺は魔力をうまく練り上げることができずに“期待外れ” の烙印を押されてそれに耐えきれずに学校を辞めた。そんな俺が魔力なんか高いわけない。俺はそのことをこの人に伝えると男の人はすぐに解答を答える。
「それは君の魔力にあった魔法をその人たちが教えてくれないからだよ」
どういうことなのかわからずに俺は首を傾げる。男の人はその後も詳しく説明してくれた。
なんでも人それぞれ魔力は全くの別物らしい。言われてみるとリオンくんとジュラさんが一緒かと言われたら違うような気もする。それでも大体の人はある程度の魔法を使いこなすことができるらしいけど、俺はそれが出来ない。その理由は俺の魔力が高過ぎることと生まれ持って天から与えられた独特な質の魔力にあるらしい。
魔力が高過ぎるがゆえにそれを操ることができないし魔力の質が独特らしく一般的な魔法には合っていないらしい。
「わかったかい?」
「うん。わかんない」
頷いた後にやっぱりわけがわからなかったので首を横に振ると男の人は衣服の中から何か分厚い本を取り出す。
「論より証拠。この魔法をやってみなよ」
そう言って男の人が俺に渡してきた本に目を落とす。『氷の滅神魔法』?
「君にはその魔法が合うはずだよ。たぶん・・・2週間くらいやればできるようになるんじゃないかな」
俺はその言葉を信じられなかった。だって魔法なんか俺はまともに使
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