じゃあ俺、魔導士やめるわ
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っていく。
「なんだあいつは。後でしっかり指導を・・・」
校長は俺から渡された紙を見て驚いていたに違いない。それに俺はこう書いた。
【じゃあ俺、魔導士やめるわ】
「ま・・・待ちたまえレオンくん!!」
急いで俺を追いかけてくる校長。だが年老いた老人に捕まるほど俺の体はやわじゃない。奴等の声が後ろからただ響いてくるのだけが俺には聞こえていた。
リオンside
いつも通り仕事から帰ると俺の家の前でチャイムを鳴らし続けている白髪混じりの老人が目に入る。
「どうした?」
何をやっているのか気になり声をかけるとその老人はこちらを振り向く。よく見るとそいつはレオンが通っている魔法学校の校長だった。
「リオンさん!!」
校長は俺の顔を見ると安心したのかその場に崩れ落ちる。
「どうしたんですか?」
俺は校長を立たせると事情を聞き出す。その理由を聞いたと同時に俺は家の中に慌てて入る。
「レオン!!」
大切な家族の名前を叫ぶ。返事がないので俺はレオンの部屋の扉を開けるとそこはもぬけの空だった。
「あいつ・・・どこに隠れてるんだ」
俺はてっきり家のどこかに隠れているのだと思い探し回っていると、キッチンの上に1枚の紙が置いてあることに気づいた。
【今までありがとう、リオンくん。シェリアによろしく伝えといて】
「あのバカ・・・」
この雑な感じの字は間違いなくレオンだ。俺はあいつが魔導士になることを辞めると聞いてまさかとは思ったが、本当に家を出ていくとは・・・
すぐにギルドの仲間たちに頼んでレオンを探すのを手伝ってもらった。もちろんシェリアには内緒で。
シェリアに言うとあいつは今やっている魔法の修得もそっちのけでレオンを探すのは目に見えていた。そうなってはレオンが帰ってきた時あいつの心が持たない。
それにすぐに見つかるものだと思っていた。家を出ていくなら街の中はあり得ない。そうなると何かしらの交通手段を使わなければならないが馬車や魔導四輪は金がかかりすぎるからレオンは絶対に選ばない。となると移動手段は間違いなく列車だ。
そう考えて駅で聞き込みをしたのだが・・・一向にレオンの情報は手に入らない。おまけに、妖精の尻尾が主要メンバーを欠いたことにより奴等は衰退・・・さらには大魔闘演舞での好成績によりうちのギルドに多くの依頼が回ってきていた。俺はフィオーレの中てもかなりの実力者だったために依頼の指名がよく入り、レオンを探す時間が徐々に取れなくなってしまった。そして1年が経ってもレオンは帰ってこなかった・・・
レオンsid
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