四話
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「マスター、ただいま戻りましたー」
「木の実も少し持ってきました」
猫の頭を象った建物の入り口からしばらく歩くと、文字通り集会所といえるような広間の奥に座る老人の姿が見えた
「(あの人がマスターか……)」
ソラは真剣な顔になり、老人を見る
対して老人はおお、と柔らかな笑顔を浮かべてウェンディとマルテディに反応する
ウェンディとマルテディはソラとの経緯について説明を始めた
「なぶら、わかった。おまえさん、子供達をモンスターから救ってくださったのじゃな?」
「え? えぇ……まぁ、一応……しかし、ウェンディさんに怪我をおわせてしまいましたし……」
「なぶら謙遜することはない。この子達は戦う魔法をもたない、すでにぺテルがしてくれいているようだが、 化猫の宿《ケット・シェルター》のマスターとして、このローバウルが改めて感謝しよう。ありがとう」
そういって頭を下げたマスターローバウルの口からは、ばたばたと液体が流れ落ちた
「ちょ、マスター! いつもお酒はちゃんと全部飲んでから話なしなさいって言ってるでしょ!」
「んん、すまんなシャルル」
「あわわ……マスター、これ。ハンカチで口元拭くから口閉じて」
「すまんなウェンディ」
「シャルル、雑巾とってきて」
「わかったわ」
「(……このじいさん……やっぱり……)」
その光景を見て、確信を深めるソラ……
●○●○
しばらくして、先ほどのメンバーのうち数人が運んできてくれたお茶とちょっとした菓子を前に、ソラは改めてマスターローバウルの前に座っていた
ボケ始めているのかという疑いは会話をするうちに杞憂だとわかり、様々な話をする二人
「…………」
ふと会話がとまり、ローバウルが何かを考えるように目を閉じてしまった
「マスター?」
不安げな声をウェンディが上げるが、ローバウルは動かない
寝てるのか、と思い始めたころ。ゆっくりと開かれた瞳は、まっすぐにソラのほうを向いていた
「ソラ殿、お前さんは旅しているといったな」
「は、はい……」
そう返すソラ……
元々宛のない世界の為、この世界を旅してみようと思っていたのである
「……どこか一ヶ所にとどまる気はないのか?」
「質問の意図を汲みかねますが……。そうですね、元々宛のない旅の為に留まることがないので、出来るなら留まりたいですね」
「なぶら……ならばここはどうじゃ?」
「……は?」
ローバウルの言葉に驚くソラ……
ソラだけでなく、その場にいたウェンディ達も驚いていた
「ま、マスター?」
「ウェンディは滅竜魔導師(ドラゴンスレイヤー)じゃ。そして、自分の育ての親である竜
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