07.妖精さんは頭の上が好きらしい
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
行機に変身し、各々が飛び立っていった。
「なぁシュウ」
「ん?」
「改めて、俺達って艦これの世界に来たんだなぁ……」
「うん……つーかそろそろ麻痺してきたよ。何があってももう驚かない自信が出てきた……」
「そうか? 彩雲を射る加賀さん……マジで美しかったなぁ……」
岸田、それは驚きという感情ではなく、煩悩という欲望だ。
「前方に潜水艦を多数確認」
「おーけい。リーダー? どうするネー?」
加賀さんの偵察機が前方に敵潜水艦隊を確認した。敵艦隊に遭遇するのが予想以上に早い。この様子から察するに、恐らく昨日僕らがいた小島は、すでに敵勢力に奪還されただろうと岸田は予想したようだ。金剛さんが僕らの方を見て意見を仰ぐ。球磨さんとキソーさんもこっちを見ていた。
「木曾だ! キソーじゃないッ!!」
「みんなにはキソーって呼ばせてるくせに……しょぼーん……」
『岸田、単横陣でまっすぐ突っ込めば、こっちの爆雷攻撃も当てやすいし、相手の魚雷もよけやすいでち』
通信機から、海中に潜っているゴーヤの声が聞こえた。岸田は真剣な面持ちで前を見据え……
「全員、単横陣で最大船速で突っ切る! 同時に球磨とキソーとシュウはおのおの爆雷で隊潜攻撃!」
「「了解!!」」
「さーて仕事だクマー!!」
岸田がキーボードの数字キーを押す。モニターに僕達を中心とした上空からの映像が映し出された。
「てれたびーずで敵の魚雷が確認でき次第、位置をみんなに送信する! あとは各々避けてくれ!!」
僕はカ号観測機を手に取る。頭から妖精さんたちが降りてきて運転席に座り、こちらをジッと見据えた。
「妖精さん、お願いします。危ないと思ったら絶対に戻ってきて」
妖精さんたちがドヤ顔で僕に敬礼してくれる。カ号観測機がエンジンをスタートさせて飛び立った。
「たまには魚雷じゃなくて爆雷もいいなぁ。なぁ球磨姉!!」
「やるクマぁ?……爆雷大サービスクマぁぁああああ!!」
キソーさんと球磨さんの艤装が音を立てて変形し、爆雷の投下準備に入る。岸田のモニターに敵の魚雷の位置が映し出され、警戒音が鳴った。敵の魚雷はまっすぐこちらに向かってきている。岸田がすばやく数字キーを叩き、モニターに『SEND』という表示が映った。
「今送った! みんな避けてくれよ!!」
「おーけー! 魚雷如き、避けて見せマース!!」
モニター上で敵魚雷がこちらに近づくにつれ、モニターからの警戒音がけたたましくなってくる。みんなを見ると各々立ち位置を調整し、魚雷と魚雷の間を縫うように移動しているのが分かる。
「岸田、大丈夫?」
「心配いらん。魚雷の回避なら自信があるッ」
岸田もキーボードによる操作で、絶妙に魚雷の間に船を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ