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俺が愛した幻想郷
俺は愛せる? 幻想郷...
甘い香りは理解力を活性化させる
第二十五話 お泊まり会ってこんな感じ? お風呂の乱
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「あぁ〜… つっかれたぁ…」

湯気さんの最も活躍する場所に居る、と言えば一目瞭然…いいや、この場合"一聞"瞭然かな。
ぬるくもない、熱くもない、絶妙な温度の丁度いい湯を顔にパシャパシャとかけて一息吐く。

顔を上にして目を瞑れば、今日あった出来事がフラッシュバックする。ルーミアに会って、驚かされて、博麗神社で魔理沙と弾幕ごっこ。我ながらあの戦い方はよく考えた方だと思っている。

朝、口の中に穴空いてたよな… 俺の回復力が異常なのか、直ぐに穴は塞がってたけど。

その流れで、ふと昨日の出来事を思い出す。

「そういや… あの子何処行ったんだろ…」

あの子… 俺の飴ちゃんを根こそぎ食っていった憎いやつ……おっと、素が出てしまった。
あの黄色い髪の少女は一体何処へ消えて行ったのやら…
藍さんの言動からして彼女は式神なのだろう。それも俺に言うということは俺の式神ということ…

「まぁ、またそのうち現れんだろ」

突然と始まった博麗神社お泊まり会だが、一応、紫にも許可は取った。ただ、あのときの紫は何処か雰囲気が違っていた…
なんだろう、悲しそうと言えばそうだし、怒っているようにも見えた。単に俺のことに対して怒っているのか、俺が帰ってこないことが寂しいのか…
あるいは何かを伝えたいけど伝えられない…

「考えすぎだな」

そう、考えすぎ。ただ単に、居候の身の俺が勝手なことを言ってムッとしただけだろう。あとでちゃんと謝ろう。

「さっきから何をぶつぶつと独り言言ってるんですか?」

その声が、俺の耳に届いて、尚且つ記憶の中からの処理を終わらせるのには少々時間がかかった。つまりこう言うことだ、

「いやぁ〜ね。物事はあんま深く考えない方がいいな〜って思って…………って、あ?」

湯気さんに隠れて姿こそ見えないが、声の持ち主を… その見えない誰かを俺は知っている…

「なんで博麗ちゃんいるんだよっ!?」

湯気さんに隠れて見えないものの、反射的に身構えてしまう。橙にはちょいと失礼だが、橙は俺の中ではただのお子様である。それに対し博麗ちゃんもとい博麗霊は物心のついたちゃんとした女の子という認識で成り立っている。
俗に言う、混浴だ。

「俗でもなんでもねぇ…こりゃ本物だ…」

手で顔を覆って、残念な気持ちを大きく出して、自分の考えに対し訂正を口にした。

「何がですか?」

「っ!?」

普段の自分ならしないような同様だ… かなりの勢いで身体を跳ねてしまった。そりゃそうだ… 声がめちゃくちゃ近くにあるのだから…
ああ、もっと具体的に言おう、耳元だ……!!

「びっくりしたなぁ… いきなりなんですかぁ」

「こっ、ここ、こっちのセリフだよっ!」

見なくてもわかる、博麗
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