sts 21 「朝練後も賑やか」
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ったような人間が面倒を見ればひとりで済むのだろう。
「フェイトママ……」
「大丈夫? ヴィヴィオが怪我でもしちゃったらなのはママもフェイトママも泣いちゃうから気を付けてね」
「ごめんなさい」
「もうフェイトママ、ちょっと甘いよ」
「なのはママは少し厳しすぎです」
……何だろうかこの感情は。昔からあのふたりは一線を越えそうな雰囲気を出すことがあったわけだが、今の光景を見ていると夫婦のようにも見えかねない。なのはが男だったら、なんて考えは身の危険を招きかねないので放棄することにしよう。
「ショウもそう思うよね?」
「いやいや、私は普通だよ。フェイトちゃんが甘いんだって、ねぇショウくん?」
フェイトが甘いのは認めるが、なのは……お前を普通にしたら世の中の子供はみんなしっかりとした子供になってると思う。俺の育った環境は一般的ではないし、本格的な子育ての経験もないから断言は出来ないけど、お前は厳しい方だと思うぞ。というか
「何でここで俺に話を振る? 俺はヴィヴィオの何なんだ?」
「パパ」
「……は?」
「パパ」
…………。
………………パパ?
何だかとんでもないような言葉を耳にしたような気がするが、こういうときこそ冷静に対応しなければ。まず俺のことをパパと言った人物だが、それはなのはでもなければフェイトでもない。フェイトの腕の中に居るヴィヴィオだ。彼女の視線が真っ直ぐこちらに向いていることからも間違いない。
加えて、俺が聞き間違ってしまった可能性だが……ほぼ間違いなくそれはありえない。何故なら俺だけでなく、なのはやフェイトまでも驚愕しているからだ。
いや驚愕しているだけならまだいい。あのなのはでさえ恋愛というものを理解できるようになっているのだ。俺がパパ扱いされるとなると、必然的に周囲からはママと呼ばれる人間とそういう関係に見られるわけで。想像するだけでも何とも言いがたい恥ずかしさが込み上げてくる。故に背後に居るフォワード達の顔は見たくない。
「なのは、フェイト……どういうことだ? 俺は保護責任者にも後見人にもなった覚えはないんだが」
「いやいやいや、私達もした覚えはないよ。自分達がママだよ、とは言ったけど!?」
「う、うん。もももしそういうことになるのなら事前にショウに相談するし!?」
ふたりのうろたえ方からして俺をパパ扱いすると決めたのはヴィヴィオの独断。もしくは……俺らが不在の時に彼女の面倒を見てくれている寮母のアイナさんが、なのは達がママなら俺がパパだろうと思って吹き込んでしまったのかもしれない。
「ねぇショウくん、何だか取り込んでるようだけどちょっと聞いてもいいかな?」
「マリーさん、出来ることならあとにしてもらい
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