sts 21 「朝練後も賑やか」
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あ毎度毎度限界ギリギリをきっちりと見極めたものを作れるなってな」
「それって褒めてる? それとも貶してる?」
「それはお前の受け取り方次第だな」
褒めてると言っても貶してると言っても、言葉は違えど同じような流れになるだろう。ならば濁した方がいい。
にしても……微妙な笑みを浮かべるのやめてもらえないだろうか。怒るなら怒るで普通に怒ってほしいんだが。何でなのはは怒ると、いかにも怒ってますよ的なオーラを出しながら笑みを浮かべるのか。俺はともかくフォワード達にやったら泣かれてもおかしくないというのに。
「お前らも本当飽きねぇよな。トレーニングする度に似たような会話してよ。夫婦漫才的なことは他のところでやってほしいもんだ」
「ちょっヴィータちゃん、別に夫婦漫才的なことしてないよ!」
「そうだぞヴィータ。夫婦的なことで言えば、エリオ達のことをショウに話している時のテスタロッサの方が上だ」
「シ、シグナム、何を言ってるの!? べべ別に私とショウはそういうんじゃ……!」
どちらかといえば、今行われているやりとりのほうが夫婦漫才ではなかろうか。まったく模擬戦が終了して間もないというのに元気な隊長陣である。こんな隊長陣の下で働くフォワード達はある意味不運かもしれない。
そのように思いながらフォワードの方へ意識を向けると、ある程度動けるようになったらしくクールダウンを始める姿が見えた。日に日に余力が残るようになってきているので、六課の試験が終わる頃には隊長陣と同じくらいの体力は付いているかもしれない。
「……ん?」
訓練風景を眺めていたメカニック組に不意に視線を向けてみると、誰かと挨拶を交わしているようだった。特にマリーさんはその人物に困惑した感情を抱きつつ挨拶をしている。
あの髪色と背丈からしてヴィヴィオか。知らない相手にも挨拶できるようになったのは嬉しいことではあるが……子供相手に少し慌てているマリーさんに意識が持っていかれるな。
なのは達から聞いた話だが、なのははヴィヴィオの保護責任者になったそうだ。フェイトも後見人として関わっているらしく、まあふたりはヴィヴィオにとって母親代わりということになる。
ヴィヴィオの出生を考えるとなのは達の気持ちも分からなくもないが、彼女は六課が携われる事件にも深く関わっている可能性がある。
もしも今後何かしら起きた場合、なのは達は感情だけに身を任せることなく行動することができるだろうか。個人的には深い繋がりを持ってほしくはなかったのだが……今更どうにもできないし、もしものことが起こらないようにすればいいだけか。
余談になるが、なのは達がママと呼ばれることについては少しばかり思うところはある。
何故なら俺達はまだ19歳なのだ。ヴィヴ
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