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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第491話】
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ハハハハッ!』


 いつものような親父の高笑いに、俺はほっと胸を撫で下ろした。



『――とはいえ、真理亜が援護に来てくれなかったら、流石の俺もヤバかったかもな』

「母さん?」


 周囲一帯を見渡すが母さんの姿は見えない――と、周囲を飛行していた予備のフライヤーユニットから声が聞こえてきた。


『うふふ、お母さんはこれを使って援護してたのよぉ〜』

「え? これって……フライヤーユニットの事か、母さん?」

『勿論よぉ〜。 お母さん、こう見えてもフライトシミュレーションは得意なのよぉ』


 間延びしたふわふわした声、母さんがフライトシミュレーション得意という話は初耳だった。

 機動が制限された小型戦闘機にしか見えないフライヤーユニットを使って壊されずに居たのには驚きを隠せなかった。


『うふふ、まだまだお母さんの腕も錆びてないわよぉ。 この調子なら、これで模擬戦も行えるかも〜』

「ははは……」


 母さんの冗談だと思った、というかそう思うしかなかった。


『真理亜、その話は戦闘を終えてからにしよう。 ……ヒルト、見てわかる通り俺は援軍に駆け付けられないほど被弾してる。 正直上空警戒がやっとって感じだ、次戦闘に入れば流石の俺も殺られるだろう。 ――さっき母さんから聞いたの話では教師部隊の準備は約十分程だそうだ。 ……とはいえ、各セクションが最高レベルでロックされてるため、まだ暫く時間が掛かるらしい、学園外の自衛隊にも応援要請を頼んだんだが、そちらの到着もまだ未定だ』


 親父の話に、現状の増援として動けるのが俺だけだというのが直ぐにわかった、簪は今楯無さんを学園医療室に運んでいる上に補給ともなると時間が掛かる、未来は一夏と篠ノ之、後は雅のコアの回収が済めば来れるかもしれないがこれもこれで未定だろう。


「……母さん、現状報告、誰を最優先に援護に行けば良いんだ?」

『現状は――セシリアちゃんと鈴ちゃんが最優先ね、次点でシャルちゃんとラウラちゃん。 美冬ちゃんと美春ちゃんの二人は問題なさそうよぉ、襲撃してきた機体の反応がロストしたからぁ。 ……最後はダリルさん、フォルテさんのお二人かしら……』


 母さんから聞いた俺は、早々にセシリア達の援護に向かおうと飛翔するのだが――。


『ヒルト、待ちなさい。 ――イザナギの《可変展開装甲》のモードを《パッケージ》に変更しなさいな』

「パッケージに?」


 言われるがまま、俺は可変展開装甲をパッケージに切り替える、すると装甲各種にパッケージ装着用アタッチメントが出現した。

 それと同時に、フライヤーユニットがパーツ単位で分離され、イザナギの各部装甲に装着されていく。



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