23話 数々の星屑たち・・・ 5.12
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ことにした。何より総帥の指令である。従わない訳にはいかなかった。
戦闘中のガトーも帰投し、その宙域の放棄について伝わっていた。
その指示にガトーは吼えていた。
「戦闘中止だと・・・バカな!」
友軍の奮闘を見捨てて、月より来るコロニーの防衛にあたるという話だった。またもや犠牲を目の前にして、大義を為そうという話だった。ソロモンのソーラレイと同じ。ソロモンの時の苛烈さのことも苦渋を飲み、ここに居る。ガトーは已む無しと決意し、後退することにした。
バニング隊はデラーズ艦隊のモビルスーツ隊がこぞって後退していく様を見た。それに追撃はしなかった。既に疲労が蓄積されて、それどころではなかった。
バニングの傍にアムロがやって来ていた。
「バニング大尉。敵が後退する」
「ああ、レイ大尉。確認している。我々もここいらが潮時だ。アルビオンに帰投しよう」
その時であった。ワイアット艦隊の中央部から閃光が放たれていた。
途方もない光量だった。
アムロ、バニング共にその眩しさに目を隠した。
「なんだ・・・一体」
バニングはただただ驚いていた。アムロはその正体を直感で感じ取っていた。
「核だ!・・・それもかなりの数」
コウもその光を見て、眼を隠していた。
「何の光なんだこれは!」
帰投中のガトーもその光に目を奪われていた。
「・・・そういうことか・・・」
ガトーは光のある宙域の情報を計算機で弾き出していた。コロニーが丁度ワイアット艦隊の先方とジオン本隊に差し掛かっていた。その宙域のグレートデギンもきっと巻き込まれているだろう。
その時、横から友軍であるシーマ艦隊がガトー含む、デラーズ艦隊へ攻撃を掛けてきていた。
「っぐ・・・おのれ!」
ノイエ・ジールはミサイル攻撃を受けて、横に揺さぶられた。
攻撃してきたムサイを見つけては、それに向かって突撃した。
「貴様らー!武人としての誇りを忘れたか!」
ガトーの怒りの一撃をムサイはまともに受けて四散した。
ガトーは無線を傍受し、シーマが連邦と内通していたという報告を受信していた。
シーマの動きは既にデラーズの旗艦を捕捉していた。
「間に合うか・・・」
ガトーは全速力でデラーズの下へ急いだ。
シーマはコロニーの制御をグレートデギンに任せて後方に下がり、デラーズ艦隊と連携して、敵左翼の迎撃に努めると報を司令部に伝えていた。
その報にキシリアは戦術的に理に適うと思った。片翼を?ぎ取ることで中央の負担を軽減するという策は有利に働く。ましてや密集している本隊にシーマ艦隊の配置する隙間などなかったのも理由の一つであった。
そしてグレートデギンの横をコロニーが通過して行った。その巨体にデギン
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