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逆襲のアムロ
23話 数々の星屑たち・・・ 5.12
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「艦長。天底方向に敵の薄い所があります。後退するにも後ろからの味方の前進に阻まれておりますので、そちらに一度退避がよろしいかと・・・」

シナプスはスコットの意見を聞き、ハリダの確認を取り、即決した。

「よし!スコット軍曹。モビルスーツ隊に入電。本艦は戦闘宙域の変更をする。各自遅れずに移動せよ」

「了解。各パイロットに通信文を送ります」

スコットは急ぎで通信文を打ち込んでいた。その傍でニナとルセットは不安そうに戦況を眺めていた。
その姿を見たシナプスは2人に謝罪した。

「ニナさん、ルセットさんと呼んでも良いかな?」

ルセットはシナプスの問いかけに頷いた。

「ええ。大丈夫ですよ。と、この場で大丈夫という言葉が当てはまるのか疑問ですが・・・」

「そうですな。お2人共民間人であるにも関わらず、巻き込んでしまっている。絶対に生きてアナハイムに戻す事お約束致します故、もし具合が悪ければ、自室にてお休みください。仮に戦場から離れることのできる機会があれば脱出していただきます」

激戦の渦中にあるアルビオンの中にいる民間人の2人にとっては戦場は異質なものであった。
2人とも艦橋に残ることに決めていた。理由は死ぬならば、艦橋で自分の死ぬ状況を知って死にたい。閉鎖的な部屋で恐怖に駆られている方がよりストレスなためだった。

「いいえ、艦長。ここにルセットと共に残ります」

「ええ。ニナの意見に賛同しますわ。艦長、ここに残らせてもらいます」

シナプスは覚悟を決めた2人の顔を見て、再び戦況モニターに目を戻した。そして1つ付け足した。

「よくわかりました。だが、軍人としては貴方達を脱出できるタイミングで脱出させます。それは肝に銘じといてください」

2人ともその話に無言で頷いた。

ニナは戦場のどこかにいる2人に気持ちを馳せていた。

「(コウ・・・ガトー・・・。どうして、貴方達が・・・)」

ルセットはニナの複雑そうな顔を見て、また悪そうな顔をしてニナをいじることにした。

「ニナ〜。また両天秤に掛けているでしょう。貴方、そんな優柔不断だと良い事ないよ〜」

「なっ・・・ルセット。ほっておいて!」

ニナは図星を当てられて、ルセットに怒っていた。
ルセットはこんな死地でもこのようにはしゃげる環境にいられることをニナに感謝していた。

バニングはこれで10機目のゲルググをアデルと共に撃墜していた。モンシアとベイトは補給と休憩のため、アルビオンに帰投していた。そのため前線に出ているのはバニング、アデル、アレン、キース、アムロとコウだった。

戦い始めて、丸1日経っていた。戦闘は疲労との戦いでもあった。迂回してきたデラーズ艦隊を迎撃し、そこを突破してコロニーに取りつく
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