Fate/stay night
1192話
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て、獅子の炎獣が最後の仕上げだと言いたげに、少しタイミングを遅らせて地を蹴る。
更に援護という意味を込めて鬼眼を発動……するが、言峰に効いた様子はない。
ちっ、やっぱり鬼眼はランクが低すぎるか。
いや、元代行者だ。当然魔眼とかの対策はある程度していてもおかしくはない。
そもそも、俺達に戦いを挑みに来たんだから、当然こっちにライダーがいるというのは知っている筈だ。
アインツベルンでの森で行われた戦いをランサーに見せていたとなると、当然俺がライダーの魔眼を使われていたというのを知っているだろう。
で、俺の鬼眼は魔眼としての多様性という意味では、対象をランダムの状態異常にするというかなり強い効果を持ってはいるが、純粋な魔眼としてはライダーの魔眼の足下にも及ばない。
「GYAN!」
そんな風に考えていると、真っ先に破壊された炎獣は空を飛んでいた3匹の鷲だった。
一瞬遅れて狼が2匹やられる。
黒鍵によって貫かれると、そのまま消えていく。
気が付けば、残っていたのは獅子と狼が1匹ずつ。
炎獣は基本的に物理攻撃が無効の筈……と思ったが、聖堂教会の代行者が使う武器である黒鍵には魔力的なダメージを与えるというのがあるんだろう。
だが、そんな言峰であっても全ての炎獣を一度に倒す事は出来なかったらしい。
生き残った狼の炎獣が、その炎の牙で言峰を食い千切らんと飛び掛かり、同時に獅子の炎獣も前足を振り下ろす。
当然言峰としてはその攻撃を食らうわけにもいかず、狼の一撃を回避するや拳を振るってその姿を砕く。
そこに襲い掛かってきた獅子の一撃は回避し、素早く懐に入り込むと獅子の胴体へと拳を突き出す。
「……へぇ。拳の方にも魔力を乗せてるのか。考えてみれば当然だろうけど、思っていた以上にやるな」
形を崩し、白炎となって消えていく狼と獅子の炎獣を眺めながら呟く。
確かに腕は一流と言ってもいい。
今の一連のやり取りは、それだけの価値があった。
けど……
「今のままで俺にお前の優位性を見せつけるってのは、ちょっと足りないんじゃないか? もう少し魅せてくれるものがないとな」
「そうかね。私としては精一杯やっているつもりなのだが」
「なら、お前の生はここで終わる。……さて、炎獣との戦いは見せて貰った事だし、次は俺と戦って貰おうか。見て分かると思うが、俺が持っているこの槍はランサーの残したゲイ・ボルクだ。お前に対する恨みが間違いなく残ってるから、当たれば多分酷い目に遭うぞ?」
まぁ、ゲイ・ボルクにあるのは傷の治りを遅くする呪いであって、俺が口にしたような呪いの類はないだろうが、ランサーは今回の聖杯戦争では最悪といってもいいような運命を辿った。
それを思えば、ゲイ・ボルクに何らかの怨念が乗
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