ハイスクールD×D 黒龍伝説 11
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てない問題だからな」
「ん?ん?」
「匙、遊ぶな」
「遊んでなんかいませんよ。必要かもしれないし、余計なお節介かもしれませんが」
「答えが出たら、我、グレートレッドに勝てる?」
「どうだろうな?勝てるかもしれないし、勝てないかもしれない。ただ、今よりも上手くなれる」
「ん?強くなるんじゃなくて、上手くなる?」
「悩め悩め。それが新たな力になる」
いつもの態度と全然違う。匙の奴、オーフィスに何を見た。オレたちとは全く違う何かに匙は気づいてやがる。
「傍に居れば分かる?」
「元の場所に戻って考えるよりはな」
「ん。なら、我、ヴリトラの傍にいる」
って、ちょっと待てエエエエエェェ!?薬を使わないと気絶するような奴の傍にいるとかただの拷問じゃねえか!?
「ヴァーリたちも一緒に来るならいいですよ」
「って、許可するのかよ!?それにヴァーリたちも?」
「護衛ですよ。常に薬で感覚を鈍らせるので非常時にはオレごと守ってもらいます」
どんだけ鈍らせてるんだよ。ってそうじゃなくてだな。
「そんな簡単にテロリストの親玉を置いておけるわけがないだろうが」
そう言うと匙の奴がオーフィスに何かを吹き込む。
「ん、許可くれないなら、我、ここで暴れる」
こいつ、堂々と脅してきやがった!!いや、落ち着け。匙の考えからして危険は少ないと判断したんだ。オレ達が気づかなかった何かにこいつは気づいた。だから、安全だと考えているんだろう。ヴァーリ達を傍に置いておくのもオーフィスに干渉してくるであろう存在を排除するためだ。
「……任せていいんだな?」
「ええ。ただ、オーフィスにかかりきりになるので学業と通常の悪魔稼業位しか出来そうにないんですけど」
「それぐらいなら、問題ないよな?」
「ええ、お姉さまに話を通しておけば大丈夫なはずです。裏でこそこそと、こそこそと?」
「S級以上はほとんど狩りつくしましたからここ一月はハンティング業は開店休業中です」
「聞・い・て・ま・せ・ん・け・ど!!」
「へらふぉりゅーしゃまからにゃいみちゅにと」
両頬を思いっきり引っ張られながらも生真面目に返事を返す匙を見て調教は続いているのを認識する。ちょっとずつは改善されてるみたいだな。まあ、主人が二人いるせいで微妙に加減がずれているみたいだが問題ないだろう。というか、S級以上をハンティングって、いや、考えるだけ無駄か。匙だからでスルーしたほうが胃のダメージを減らせるからな。
「とりあえず、任せていいんだな」
「お任せを。よっと」
そう言って立ち上がると同時にグレイプニルが外れる!?
「何をした!?」
「えっ、普通に縄抜けですが?」
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