真相
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楽しい日々を・・・しかもリオンくんやジュラさんと同じような魔導士になるための勉強をしながらやれるなんて・・・
「うん!!俺、学校行きたい!!」
リオンくんはすごい魔導士だし、俺もそれに近い血が流れているならもしかしたら同じようになれるかも・・・それにシェリアと同じクラスになることも頑張ればあるかもしれないと思い、俺は魔法学校に行くことを決意した。
仕事から帰ってきたリオンくんはもちろん許可してくれたし、入学式はそれから1か月後の9月。十分に間に合う期間だった。こうして俺はシェリアと同じ魔法学校に行くことになった。その時は楽しみでしょうがなかったが、今はあんなところに行かなければと、ずっと後悔している。
「じゃあ次、レオンくん」
「はい!!」
それから1か月後、無事に入学式を終えた俺はクラスごとに別れて自己紹介をしていた。
「レオン・バスティアです!!よろしくお願いします!!」
俺が自己紹介するとクラスメイトたちがざわつく。その理由はもちろん、俺の名前を聞いたからだった。
「バスティアって・・・もしかしてラミアの?」
「リオンさんの兄弟?」
「いとこらしいよ」
リオンくんは魔法週刊誌『ソーサラ』にギルド加入後すぐに取り上げられ、フィオーレ中に名を響かせた優秀な魔導士だ。だから魔導士に憧れてこの学校にきた人たちはみんな知っていた。
「あいつもすごい魔法使えるのかな?」
「いいなぁ」
クラスはおろか、学年中に『蛇姫の鱗のリオンのいとこがいる』ということで俺のことは知らない人はいないぐらい知れ渡った。きっとみんな、俺のことをすごい魔導士になる奴だと思っていたに違いない。俺もまた、その1人だったから。しかし、現実はそう甘くなかった。
「じゃあこの魔法・・・レオンくん、やってみて」
「いっ!!」
魔法学校というのは座学と実技に別れている。魔法の歴史やら種類やら扱いやらを学ぶ座学と実際に魔法を扱ってみる実技。俺は座学はそこそこできた。シェリアは飛び級するくらいだからおそらく満点連発だったのだろうけど、俺は平均点からその少し上を行くぐらいの至って平凡な生徒。だがそれだけならまだ良かった。一番の問題は・・・
「ほら、前に出てきて」
「はい・・・」
先生に呼ばれて前に出ていく。俺が前に立つと、数人の生徒がコソコソと何かを話している。その表情はまるで人をバカにしているような表情だった。
(いや・・・まるでじゃないか)
こいつらは俺のことを見下している。でも俺はそれに対してイライラするようなことは一切ない。だってしょうがないことなんだから。
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