真相
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日々が始まるとも知らずに・・・
リオンくんと一緒に暮らすようになって一週間ほど経った。リオンくんはその時ギルドに入ってまだ1ヶ月も経っていなかったらしいのだが、その高い魔力と能力を評価されジュラさんと並ぶ二大エースとして数々の依頼をこなしていた。
「レオン、これでも飲むかい?」
そう言って俺にオレンジジュースを差し出してくれたのは蛇姫の鱗のマスター、オーバ・ババサーマ。
「ありがとう!!オババ様」
リオンくんは彼女のことをオババと呼んでるが、俺はオババ様と呼んでいる。理由は隣に座っているこの少女に影響を受けたからだ。
「シェリアも飲むかい?」
「うん!!オババ様」
シェリアと呼ばれた赤紫色の髪をした少女。リオンくんとガルナ島で何か行動を共にしていたシェリーさんのいとこらしい。年齢は俺の1つ上で当時は8歳。このギルドには歳の近い子がほとんどいなかったこともあり、俺とシェリアはすぐに仲良しになれた。
リオンくんとシェリーさんは一緒にクエストに出掛けることが多かったので、その時は基本的に俺とシェリアはギルドに預けられることになっていたため、よく一緒に遊んでいた。
ある日も同じようにギルドにいた時、シェリアはテーブルの上でせっせと何かを書いていた。
「シェリア?何してるの?」
「宿題だよ、レオン」
シュクダイ?俺は聞いたこともない単語に頭を悩ませ、近くにいたユウカさんに質問してみた。
「シュクダイって何?」
「学校で出される課題のことだよ」
またわからない言葉が出てきた。ガッコウってなんだ?
「ガッコウって何?」
「あぁ・・・物事を勉強するところだよ」
「シェリアは魔法学校にいってるんだよ!!」
「キレんなよ」
横から出てきたトビーさんがキレぎみにそう言い、ユウカさんに突っ込まれた頬を赤くさせて頭をポリポリ掻いている。
俺はなんとなくわかったので、シェリアの元に戻って話しかける。
「学校って楽しいの?」
「うん!!すごい楽しいよ!!」
シェリアはその魔法学校でかなり優秀な生徒らしく、今は2学年飛び級というものをしているらしい。するとシェリアは突然何かを思い付いたように立ち上がり、俺の肩を掴む。
「そうだ!!レオンも魔法学校に来ればいいじゃん!!」
「え・・・」
あまりに唐突だったために一瞬どういうことか分からなかったが、徐々に冷静さを取り戻し考えてみる。魔法学校というところには俺やシェリアと同じくらいの年齢の人がたくさんいるらしい。俺のイメージ的には孤児院で魔法を学ぶようなものなんだろうと思った。
孤児院では毎日いろんな人と遊んでいた。あの
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