真相
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ると、レオンはグラシアンさんを見据えて語り出す。
「俺は・・・才能なんか一切ないんだよ・・・」
レオンside
俺は生まれてすぐに両親を亡くした。俺の親は2人とも魔導士だったらしいのだが、俺を仲間に預けて仕事にいった最中に事故でこの世を旅立ったらしい。
俺はその後近くにあった孤児院に預けられた。そこには俺と似たような境遇の子供がたくさんいた。だからみんなすぐに仲良くなってくれたし、俺自身もすごい毎日が楽しかった。
だけどそこでは数日に1度、孤児院にいる子供の親族や子宝に恵まれなかった夫婦が新しい家族として子供を連れていくということがあった。仲の良かった友人や気さくで人気のある奴などはすぐに目に止まり、その孤児院から離れていく。
俺は0歳の時からそこにいたが7歳になるまで誰にも引き取られるということはなかった。理由は極度の人見知り・・・今でこそ直ったが、昔は知らない人が来ただけですぐに誰か近くにいる人の陰に隠れるということをしていた。
そんなある日、俺にも迎えがやってきたのだった。
「レオ〜ン!!おばちゃんが呼んでるよ〜!!」
「?うん!!わかった!!」
友達にそう言われ俺は孤児院を経営しているおばあちゃんの元へと飛んでいった。そこには見たことのない銀髪の男の人が近くにあるギルド蛇姫の鱗の魔導士で聖十大魔導の1人、ジュラ・ネェキスさんがいた。
「おばあちゃん!!」
「待ってたよ、レオン」
俺はおばあちゃんに抱き付くと彼女は銀髪の男の人を見上げて何かを話し始める。
「ほら、この子がレオンだよ、リオンさん」
リオンと呼ばれた男の人は俺に目線を合わせようとしゃがむ。俺はおばあちゃんの後ろに隠れようとすると、彼女にリオンくんと向き合うように前に押し出されてしまう。
「レオン・バスティア・・・だね?」
「うん・・・」
「俺はリオン・バスティア。君のいとこだ」
「いとこ?」
その時の俺はいとこという言葉の意味がわからず、首を傾げてしまう。リオンくんはそれを見てうなずいたあとに言葉を紡ぐ。
「そうだ。君の家族だよ」
「家族・・・」
後で聞いた話だとリオンくんのお母さんの妹が俺のお母さんだったらしい。もっとも、2人とも今は亡くなってしまったからリオンくんも俺のことを探すのに時間がかかったらしいけど。
「もし君が良ければ俺と一緒に暮らさないか?」
それを聞いた時、俺は嬉しかった。孤児院のみんなは大切な人たちだったけど、ほとんどの人が新しい家族の元に行ってしまっていたからだ。だから俺も家族というものが欲しかったから、リオンくんへの答えはもちろんyesと答えた。そこから、辛い
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